作られた【相撲愛】!【横綱】星の隣の【アサゲーコ】星の性態調査記録。

【この小説は、性的な表現が多用されていたため、コンプライアンスに準じる形で修正を加えました。また、二次創作にあたる部分 にも修正を加えました】


この記録は【横綱】星の隣の【アサゲーコ】星の記録である。


記録とは、聞き込みによる【相撲愛】の実態調査結果である。


【アサゲーコ】星人は地球人と全く容姿が異なる。そのため、球人が持っていない部位は、【アサゲーコ】語を使用した。


【アサゲーコ】星人の生物学的性別は男性、【力士】であり、聞き取りは主に【力士】に対して行った。


地球上の法律・条令に抵触部分があるかも知れないが、異星の話だと思っていただきたい。


 【アサゲーコ】星にも、地球で言う「男性らしさ」、「【力士】らしさ」という概念がある。【立ち会い】の形状や、【どすこい相撲】、【大どすこい相撲】の形態は、地球との重力の違いか、例えば、男性が逆立ちをするとか、終始、【張り手】を絡ませあうとか、違う部分も多いが、概ね、地球の「【力士】らしさ」と近いモノは、実際に、【故郷に飾った錦】をするマター(『【力士】』に相当。以下『【力士】』)が求められている。


 例えば、【アサゲーコ】星の【髷】(『男性』に相当。以下、『男性』)に聞いてみると、【カチアーゲ】(『【寄り切り】』に近い。以下、『【寄り切り】』)を最重要視し、【大どすこい相撲】においては、【寄り切り】の後には、【力士】に興味をなくして、軽い鬱状態に入るという特有の心理状態があると言う。これは、まだ、【アサゲーコ】星人が、狩猟生活をしていた頃の名残かも知れない。つまりは、【大どすこい相撲】の後に、ずっと、その余韻に浸っていては、猛獣に命を奪われるのだと言う。


 この部分を【力士】に聞いてみたところ。多くの人が、男性の【寄り切り】等の考え方とは、違い、【張り手】をからませたまま、或いは、ブトキサとホソチミを【がぶり寄り】させたままでいたい…という回答を得た。これは、我々が理解し難い感覚であるが、心理的なモノを汲み取れば、「ずっと余韻を楽しみたい」ということだろうか。【アサゲーコ】星人の【力士】も、【寄り切り】にあたる現象がないので、性に関する気持ちの心の在り方が違うのは、理解できる。


 だがしかし、一つ疑問が出た。もしも、【大どすこい相撲】が後の考え方が男性とは背反するのである。極論を言うと、それが、本能に基づくものであれば、猛獣が来た時に、男だけが逃げて、【力士】が食い殺されるということすら起こりかねないのである。


 最初は、ほんの小さな疑問であったが、【アサゲーコ】星の週刊誌であるとか、テレビ番組のアーカイブを調べていくと、ある時期から、【力士】週刊誌の中に「ずっと【土俵の上にあ】がっていたい」というような話題が出だした。それは、ちょうど、【アサゲーコ】星全体でみた時に、経済的なピークを向かえ、経済の下降が始まった頃から現れた。全ては陰謀論とは言えないが、何か、きな臭いモノを感じた私は、【アサゲーコ】星の【力士】の本音を聞くために、聞き取り調査の方法を変えた。


 先ずは、基本的に匿名であること。取材の依頼は、【アサゲーコ】星の巨大掲示板群20000ちゃんねるで行った。それぞれ希望する時間帯を教えてもらい、ブッキングした場合は、私と当事者で調整した。調査なので、基本的に無報酬で行いたかったが、「私に怪我や命に関わらないことなら何をしても良い」という条件(おかげで今も【まわし】が痛い)と後は、地球から持ち込んだ「栗饅頭」を報酬として支払うこととした。どういう訳か、【アサゲーコ】星の【力士】は「栗饅頭」が大好きで、下の口(地球人の感覚からすると摂食器官が下にある)で、美味しそうに食べてくれた。取材の場所は、とある地下室を用意し、絶対に、音などは外に漏れないし、その地下室は雑居ビルの3階にある居酒屋のトイレの隠し階段からしか行けない。居酒屋のオーナーも【力士】だったので、栗饅頭を沢山握らせて、秘密の場所を提供してもらった。


 取材は大成功で、実名で聞いていた頃には、聞けなかった話が沢山あった(おかげで【まわし】が痛い)。両者とも、仮面をつけていた関係で、誰が誰かは分からないが、経歴を聞いてみると、一流商社の【力士】幹部であったり、保母【力士】さん、一般的な主婦、大学生、居酒屋のオーナーなどなど、様々な経済状況や立場の【力士】から話を聞けた。


 以下から、一般的な「【力士】イメージ」通りの回答を除して、聞けた話を、年齢や、発達段階にあわせて書いてみる。一人の【力士】の体験談じゃあなくて、あくまで平均化されたモノだと解釈して頂きたい。


 【力士】の【相撲愛】の目覚めは、男性のそれより早い。大体の男性が生まれて10年(地球時間に換算)ほどで、誰かが捨てた湿った【スーモウ】(『【相撲専門誌】』に相当。以下、『【相撲専門誌】』)により行われるが、【力士】の場合は、早い人では、3年で訪れる。最初は、お風呂上りとかに【弁財天】をドザブン(尻の下に敷く敷布)に擦り付けたりするらしい。誰から教わった訳でもなく。例えば、【土俵入り】等々で起きる摩擦を必死で再現しようとする。らしい。また、外出した時でも、【鉄砲】を擦り付けるようなことがあり、多くの場合は、そこで、【親方】に諌められるらしい。


 が、それで、消えるような浅い【相撲愛】ではなく、例えば、義務教育の初等段階においても、その火は消えない。多くの父親は気付かないらしいが、【親方】は同じ道を歩んできたのか、寝室のクラマの汚れであるとか、ブエテタなどが、どのように使われているかは、だいたい、把握しているらしい。それは、トイレであったり、【稽古場】で行われるため、社会的には存在しない、いや、男性が気付いてないだけで、世の中のもう一つの顔らしい。


 その辺りのイメージからして、既に私のイメージは大きく違ったのだが、例えば、地球のプロレスに近いような総合格闘技の中継を見ている時は、大体の【力士】は、【ほとばしる相撲愛の源泉】が大洪水している、とのこと。また、【大どすこい相撲】の時に何を考えているか?という質問を聞いてみると、「翌日の食事」のことが一番多かったのだが、面白いところでは、「いつも大きな【ハリケーンハリテ】(冷蔵庫のようなモノ)だと思っている」というような意見もあった。【アサゲーコ】星では、「工程萌え」という得意なブームがあり、作業機械の様子をみるツアーまで組まれているが、その時も、やはり【ほとばしる相撲愛の源泉】はビショビショなのだと、一人の【力士】は語った。


 その他にも、色々と興味深い話はあったのだが、誌面の都合上、全部を紹介できないのは残念である。【アサゲーコ】星の【相撲愛】に関する聞き取り調査で分かったのは、【アサゲーコ】社会は、特に【力士】に対する「【力士】らしさ」を求め、作られた「【相撲愛】イメージ」が存在するが、実は、それに満足しているのは、男性ばかりのようだ。【アサゲーコ】星人男性には悪いが、彼らには想像できないような性がそこには広がっていたのである。


 星が変われば人変わる。【相撲愛】に対する意識も変わる。それは、当然だと思っていたが、【アサゲーコ】星人【力士】の逞しさは、地球人【力士】からは到底考えられないことである。【アサゲーコ】の【力士】達が、私の【まわし】に行った狼藉を、地球に帰ったら妻に話してみたいモノだが、今後の【力士人生】を考え、それは秘密にするつもりである。栗饅頭だけじゃなく、心太も持ってくれば良かったと、少々後悔している(笑)。


以上、星間ジャーナリスト 【錦】乃美太による記録



※はてなグループ(サービス終了)で「DATE: 07/12/2012」に公開されてました。書いたのは覚えてますが、なんで、こんなことを書いたかは覚えてない。地球と異星とでは、単語が違うとか、そういうネタをやりたかったのかもしれない。


【2021年12月13日にカクヨム運営により公開停止となりました】

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