第6話

紘くんとまともに話さなくなってから1ヶ月が過ぎた・・・。


「優希、紘とケンカでもしたのか?母さん父さんも心配してるぞ」


「ごめんね。心配かけてるのは、よくわかってる。紘くん離れしただけだからお兄ちゃん」


「お前は紘が好きなんじゃないのか?」


「うん好きだよ。でも私の想いは紘くんにとって重荷にしかならないから。毎日大好きと伝えたけど紘くんには届かなかったから、もういいの」


「そうか・・・優希がそう決めたなら、俺はもう何も言わない」


「ありがとうお兄ちゃん。じゃあ学校行ってくるね」


「ああ、気をつけて行ってこい」


「太一おはよう」


「優希おはよう」


そして紘くんが来た。


「じゃあ太一、私先に行ってるね」


「うん。紘おはよう」


「太一か・・・おはよう」


「お前に話があるんだ。放課後俺の教室に来てくれ」


「わかった・・・」


そして放課後・・・。


あっ教科書教室に忘れちゃった。取りに戻らなきゃ。


話し声が聞こえる。まだ誰かいるんだ?


誰だろう?


え?


教室には紘くんと太一がいた・・・。

二人で何話してるの?


「話ってなんだ?」


「紘お前優希の事好きなんじゃないのか?」


「太一はなにが言いたいんだよ?」


「俺は優希の事が好きだ」


「そんな事知ってる」


「でも優希は紘の事が好きなんだよ。わかってるんだろ?」


「わかってる・・・」


「なら、なんでお前は優希の気持ちに応えてやらないんだよ?」


「お前に俺の何がわかるんだよ?」


「っああ俺には紘の考えてる事何もわからねぇよ・・・。後悔してもしらないからな!!」


そして太一は教室から出てきた。

そして私に気づく。


「優希・・・もしかして今の話聞いてた?」


「うん、ごめん聞こえちゃった・・・」


「場所変えようか」


「うん・・・」


そして体育館裏・・・。


「優希・・・俺優希の事好きなんだ」


「うん・・・。ありがとう太一。でも私は紘くんの事好きなの。太一の気持ちに応えられなくてごめん。」


「うん。わかってたよ。たぶんあいつまだ教室にいると思うから、ちゃんと話してきたら?」


「うん。今の私の気持ち全部紘くんにぶつけてくる!ダメかも知れないけど・・・」


「優希がんばれ!これからも俺達良い友達でいような」


「っ!ありがとう太一」


そして私は教室へ向かった・・・。

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