第2話「親切な人に見つけてもらってね」←この政府広報のCM、秀逸!

 さて……どうしよう。


 ……僕は、以前から書いていたように、人生を無駄にしたくない。 『ペットを飼う』って事は、もう一つの命を授かるって事だ。 必ず、大変な責任が伴う。 そんな余裕は、僕には無い!


 犬と違って散歩とか、しつけとかの必要は無いだろうけど……それにしたって……こいつ……


……こいつ……


 塩分でつらいのをこらえて、必死に涙を拭いてくれたし、意思の疎通そつうも出来そうだし……何より、ちょっと可愛い。


 ……飼うからには、名前だって考えなくちゃならない。


 そ、そうとも! その時間を使って、本の一冊くらい、軽く読めちゃう。

 


 可哀そうだけど……やっぱり、お別れした方が、お互いの為に良いと思う。



 ……とか考えてたら……


 あれ? この子……ちょっとフラフラしてない……? 大丈夫!?


 わ! わわ! ひっくり返っちゃった! どどどどどどうしよう! た! 大変だあ! お母さ〜ん!


 僕は慌てて、二階にある自室から台所に向かって駆け下りた!

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