41人目 夢のち正夢
最近妙にリアルな夢を見る。
まるで本物の夢のような…普通の生活をしているようで気持が悪い。
まぁそんな時はいつもほっぺをつねったりラノベでやりそうなことをやってみる。
「んっ…」
目が覚める。
またこの変な感じだ。
さっきまで先輩の家にいた気がしたのだがそれは違かったようだ。
ほっぺをつねてみる。
「いっつ……何してんのだろう僕…」
自分の行っていることに軽く呆れながらご飯を食べて学校の準備をする。
ドアを開けて少しひんやりする風を吸い込む。
「はぁ…行くか。」
だるいと訴えている体に言い聞かせながら使い慣れたチャリのカギを開けていつものようにだるい坂を上っていく。
「あぁ!陸斗君!!」
かすかに後ろから先輩の声がする…さっきの夢のせいでなんかデジャブっていうのかわからないが違和感を感じる…できることなら今は会いたくなかった。
「あぁ…先輩。おはようございます。」
耳につけていた相棒のイヤホンを外して先輩のほうを向く。
「今日さ私の家来ない?…最近私クッキングにはまってて…チンジャオロースとか作れるようになったから食べてみてほしいの!!」
先輩は「いいよね!いいよね!」と言わんばかりに言い寄ってくる。
この2年間の付き合いで分かった…この時は断っても意味がないということを…
「はいはい…放課後に先輩の家に行きますよ…」
ため息交じりにそういうと先輩は「いやった!!」とガッツポーズして颯爽と学校に向かっていった。
「…なんか疲れたな…」
僕はポケットからスマホを出して曲を少し巻き戻してから相棒を耳につけてまた自転車をこぎだした。
「今日は清掃無いから部活行くやつは早くいってない奴は早く帰るぞー」
先生のいつものやる気のない声を無視しながら明日までの課題を終わらせて鞄に詰め込んで家に帰る。
「あ、先輩の家いかないといけないのか…」
さっきまで忘れて家に帰ったら寝るというスケジュールを勝手に立ててしまっていた。
「はぁ…なんて日なんだ。」
少し絶望しながらもペダルをこいでいく。
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「…ついた。」
あれから少し家で休憩してから始めて行く先輩の家に向かった。
…なんだろう…すこし違和感がする。
前にもあったような…
そんなことは置いといて先輩の家のチャイムを鳴らす。
「はぁぁい」
インターフォンからは先輩の声が流れる。
「僕です。」
少しけだるい声を出すとドアが開く。
「よく来たね!!ささ!!」
先輩は待ってましたかと言わんばかりに僕の背中を押して中に強引に入れリビングの見慣れたソファーに腰を掛けると先輩が…
「じゃーん!!チンジャオロースとパフェだよー!!」
テーブルの上にレストランかというほどおいしそうなご飯がおかれていく。
昼飯はあまり食べていなかったのでかなり食欲をそそる。
「いただいていいんですか?」
少し自分の声のトーンが上がったことに気が付いた…まぁ今はそんなことなんて関係ない…チンジャオロースに箸を進めていった。
「あ、美味い…」
久々に食べるからか…いやそれもあるのだろうが先輩の作り方が上手いからとてもおいしく感じる…箸の手が止まらない。
「そう?!やった!!…これで…やっと…」
なんかわからないけど先輩はとてもうれしそうだ…
「じゃあこれねー!」
そうして空になったチンジャオロースの皿の横にこれまたおいしそうなアイスクリームがおかれた。
「わお…先輩料理得意なんですか?」
少しびっくりしながら聞いた…あの先輩が…ほぇ…
「まだ練習中だけどね!!」
先輩はドヤりながら言った
「いいと思いますよ!」
少し気分が上がったまま食べていると急に眠気に襲われた。
「あ…ん…」
疲れていたのか…そのまま寝てしまった。
「ふふふ…夢の中で会いましょ♡」
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「んん…」
目が覚める。
…あれ?何してたんだっけ…
頭をフル稼働しても何も変わらない。
「こんにちは少年」
そこにはどこかで見たことがある女性がいたが誰かはわからない。
「だ、だれ?」
そういうと彼女は少しがっかりとした顔をした後に
「何でよぉ…あなたの彼女じゃなぁあい…忘れちゃったの?」
「え?」
違う…そんなことはわかっている…
「ちがっ…」
でも頭の中で何かが思考を邪魔してくる。
「さっき食べたご飯たちの中にすこしお薬を入れたせいで頭が回らないねぇ…でも反論はできるんだ…どこまで持つんだろう…ワクワクするな。」
僕は必死に彼女を睨んだ。
「あぁ…その目…興奮するなぁ…最初もそうだったよね」
「は?」
僕は訳が分からなくなった。
「もう私のものになるんだからネタバレでもしよっか…私はね生まれながら人の夢を見たり操ったりできる力があるんだぁ…そして私はあなたの夢には何回かは出てきたけど実際に会うのは初めてなのよぉ…まぁここまで言ってもこれから何だ起こるかなんてわからないでしょ?…大丈夫よ…何もわからないまま私に身をゆだねればいいのよ。」
僕は彼女が何を言っているのかわからなかったがとりあえず彼女に反抗することしかできなかった。
「その反抗してる眼…いつまで持つかな…」
彼女はそういうと僕の横に座るとスライムみたいなでも正面は毛布みたいな…それを僕の手に乗せる。
「?!」
それはとてもモフモフしていて心地がいい。
「やわらかいでしょお…人をだめにするよねぇ…まったく…」
そういいながら彼女はその何かを僕の体に巻き付ける。
「はふぅ…」
その気持ち良さには対抗できない…柔らかいし彼女の体温も感じるため…というかその何かは彼女の体のものだと気づいた。
「ほらぎゅー!」
思考力はぐぐぐっとなくなって完全な人形に成り下がった。
「あははぁ!私のもふもふの身体に触れちゃって気持ちいねぇ…ねぇ?さっきまでの威勢はどこ行っちゃったのかな?」
彼女に抱かれたりキスをされたりずっと思い通りにされていた。
でもそれが心地いいのだ。
「ほらお姉さんに言ってごらん…だいしゅきって」
彼女は僕の耳元でささやく。
「だいしゅき…」
彼女はとても満足したようにすると…
「じゃあ現実世界でもよろしくね!」
そのまま僕は気を失っていった。
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今回は変な夢を見た。
なんか楽しかった…いや気持ちよかった気がするけどまた夢だしどうでもいいのだろう。
「あ、陸斗君!!」
隣に先輩が横になっている…あれここ先輩の家だけど何でここにいるんだろう…
「りくとくーん…今日はどこに行くー?…せっかく私たち付き合い始めたのに!」
あぁ…そうか…僕たちは付き合っているのか…
「先輩に任せますよ」
そういうと
「じゃあずっと夢の中で二人だけで暮らしましょ♡」
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…やっと投稿できる…ヤンデレ要素消えた…まぁそのうち感覚取り戻すはずなので徐々になんかよさげになるかと…
さて最近私は部活というものに入りまして帰りが20時くらいなのですね…なので投稿ペースもどうなるか…ということなのですが、まぁ何とかなるはずですのでこれからも気長にお待ちくださるとうれしいです。
これからもよろしくお願いします。
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