第8話 みんなで夏合宿! リーサとマーヤ、姉妹の絆!

08-OP 海原くんは壁をすり抜けたのだ

 夏休みに入った最初の日曜日、午前十時。


 すでに日は高く、青いには夏を象徴するような入道雲がでんと構えている。


 そんな中、番所蝶介、城ヶ崎悠花、海原秀雄の三人は私服姿で夢野李紗の自宅へお邪魔していた。



 まず面白かったのは、李紗の自宅に入るときのことだった。現在、李紗は悠花の部屋の壁を入り口として使わせてもらっていた。

 

 秀雄はその壁にするんと入り込んでいく三人を見て「これは一体どういう原理なんだ?」と不思議がり、何度も出入りして李紗に怒られていた。



(ちなみに李紗の自宅に入る前には、のはお分かりだろう。「あら悠花が男の子の友達を二人も連れてくるなんて!」「なにぃ! 我が娘に男の友達? しかも何だこの怖そうなのと頭の良さそうなデコボコ二人組は?」みたいな、悠花の両親との対面もあるのだがそれも全部省略する。だって書いていたらいつまでたっても話が進まないからだ! もう、魔法のペンダントがそこらへんは全部解決してくれたことにしよう!)

 

 部屋へ入ると相変わらずきれいに整えられていて、秀雄は初めて部屋に訪れた時の蝶介や悠花と同様に、やはり椅子に座ることすらためらった。まあ、掃除片付けは全て魔法のペンダントがしてくれているから、リーサが特別掃除好きということではないことを付け加えておく。


 現在、李紗が「お茶を入れるから」といって部屋の奥へ姿を消し、三人は椅子に座り待っているところだった。


 あの日以来、ナイトメア★四天王が攻めてくる気配はない。「あんな奴ら、一分で倒せる」というマッスル★ナイトメアの言葉通り、いつでも倒せるから余裕を見せているのかもしれない。

 蝶介と秀雄は「このままではダメだ、もっと筋肉を鍛えなければ」「もっといい技を編み出さないと」とそれぞれやる気に燃えていた。悠花は「大丈夫、最後は必ず私たちが勝つ」と楽観的だった。



「お茶が入ったわよ!」



 李紗がお盆にお茶を乗せて戻ってきた。悠花が立ち上がってそれを受け取り、テーブルに一つずつ置いていく。「あれ、一つ多いけど……」

 

 蝶介がよく見ると、テーブルに椅子が五つ、お茶も五つ。でも今いるメンバーは四人。おかしいな、と思っていると李紗の後ろに人影があることに気がついた。




「おはようございます……みなさん」




 李紗の後ろに恥ずかしそうにもじもじしながら立っている女の子がいた。李紗とそっくりの顔で、背中まである長い黒髪がきれいなマーヤだった。


「マーヤ! もう大丈夫なの?」と言って、悠花がマーヤに駆け寄る。


「はい……みなさん本当にご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした」と彼女は三人に向かって深々と頭を下げた。



 ☆★☆



 蝶介だ。夏休みに入って筋トレもますます充実するようになってきたぜ。マーヤが無事に意識を取り戻したみたいでよかった。しかし四天王との戦いにも備えなきゃ行けねぇと思っていたら……どうやらリーサに秘策があるみたいだ。何が起こるかわからない予測不能の第8話、刮目せよ!



【魔法少女マジカル☆ドリーマーズ 主題歌】

 夢を守って! マジカル☆ドリーマーズ

 歌:Mミオ and Wウルフ



 どんなにつらいときでも 夢は逃げださないから

 あきらめないで そんなときは 助けに行くよ マジカル☆ドリーマーズ


 SUNSUN 朝日が眩しい 今日も素敵な一日 始まる気がするよ 

 FUNFUN 楽しい出来事が 私たちを待っている


 <RAP>

 いつの間にか忘れかけていた 空見上げれば虹かかっていた

 夢は叶えるためにあるんだよ 雨は必ずいつかやむんだよ

 夢を夢のままで 終わらせないで

 君は君のままで 変わらないで

 </RAP>


 あと一歩先に広がる未来 勇気という魔法かけてあげるよ


 どんなに涙流れても 夢は離れないから

 忘れないで そんなときは 思い出してね マジカル☆ドリーマーズ


 忘れないで どんなときも 君の味方 マジカル☆ドリーマーズ

 


 この番組は「ウルフRAP教室」「通りすがりのお姉さん」「ガルシア精肉店」「もふもふラビティぬいぐるみでおなじみ魔界商店」の提供でお送りいたします。



※ 実は作曲は終了しているのですが、それを楽譜に起こすのが難しすぎて(楽譜ソフトを使っているのに……)公開できるのはもう少し先になりそうです。

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