第21話 甲子園 (2)

本日は休息日。

信繁とひかりは、近くのカフェで話をしていた。


「ひかり、約束通り、甲子園に来たよ」

「そうだね。すごいね。

 あたしの夢を叶えてくれてありがとう」


「喜んでくれて良かった。

 俺にご褒美をくれないか?」

「ご褒美?何を?」


「俺とつき合って欲しい」

「あたしと信繁が?」


「他に誰がいるんだ?」

「まぁ。そうかも知れないけど・・・。

 由香先輩とかの方が良いんじゃないの?」


「由香さん?

 前に告白されたけど、断ったよ」

「なんで?先輩の方が美人だし、スタイルも・・・」


「ひかりとつき合いたかったから・・・。

 俺の事、嫌いか?」

「好きだけど・・・」

ちょっと小さな声で・・・。


「なら、何の問題があるんだ?」

「あたしたち、義兄妹だよ」


「うん。そうだね」

「我が家の複雑な家族関係からすると、もし、別れたいって思っても困ると思うよ」


「別れる気はないから・・・」

「プロ野球選手になったら、女優やアイドル、アナウンサーなどと

 結婚する人も多いし・・・」


「そんなの興味ないし・・・。

 どうしたら良いんだ・・・。

 それなら、甲子園で優勝したらつき合ってくれ」

「そこまで・・・。

 わかったよ。

 甲子園で優勝したらね」


まぁ、甲子園で優勝なんて・・・。


「忘れないでよ」

「わかってるよ」


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この作品は、『高校生 家を買う そして同棲する・・・』の

スピンオフになります。


真田ひかり:高校1年生

 真田信繁と星華の長女。

 母親に似れば美人だったが、残念ながら父親に似る。

 それが、コンプレックス。

 義兄である田中信繁が好きだが、将来を考えると・・・。

 田中信繁の毎日の練習につきあう。


田中信繁:高校3年生

 清田晴彦と真田めぐみ(旧姓:田中)の長男。

 父親の血を受け継ぎ、野球選手として活躍中。

 右のサイドスローと左の158km/hを誇る本格派の両面をもつ投手。

 ひかりの事が大好きだけど、不器用なので言えなかったが、ようやく告白。


由香先輩:高校2年生

 田中信繁に憧れる女子高生。

 元女子野球の選手だったので、野球も上手。

 美人でおっぱいも大きく、野球部のマドンナ。

 ひかりに対して対抗心が強い。

 田中先輩に告白するも・・・。

 

真田信繁

 ひかりの実の父。

 星華と結婚後、いろいろあって元カノのめぐみと子供をつくる。

 高校時代に宝くじに当選しており、お金持ち。

 会社員をしながら、自分で会社を経営する。


真田星華

 ひかり、あいの下に二人の子供を身ごもるもうまく行かず断念。

 めぐみに子作りを託し、離婚。そして再婚。

 真田信繁の正妻的役割。


真田あい:中学2年生

 ひかりの妹。星華ににて美人。


真田めぐみ

 高校時代、浮気をして清田晴彦との間に子供ができる。その子が田中信繁。

 ひとりで育てるも、いろいろあり、真田信繁に助けられる。

 真田信繁の側室的役割。

 

真田信隆、春美、景美

 真田信繁とめぐみの子供。3つ子。


清田晴彦:元プロ野球選手

 高校生の時にめぐみとの間に田中信繁ができる。

 女ったらし。

 プロ野球では初登板で完全試合をした伝説的の投手。

 その後、12歳の子供とセックスして逮捕。

 プロ野球復帰後、大リーグへ行くも女性トラブルは絶えない。

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