正しさ

化粧したくない

誰かを喜ばせるための化粧なぞしたくはない

だから、私が気が向いた時にしかしない


女らしくあることに抵抗がある

女として見られたくないのだ、私は


頑固者である自覚がある

偏屈で、そのくせ気弱で、でも我を押しとおしたい気持ちがあるのが私


ほんとは和やかな空気とか嫌いで

主張したいし論戦したい

でもその勇気がなくて作った笑いと言葉で場をやり過ごすのが私


ナルシストでほんとは自分が大好きなのに

見下げられた発言をされても基本的に何も言えないのが私


批評家なのだ、私は


本当は愛されたいのに、そのための手段として正しいことを言うという選択肢しかない私


正しさが世界を救うと思っている

和やかさがその百万倍世界を優しく維持すると知っているけれど、その通りにはしたくない


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