第2話親のせいです

これは私がまだ小さい頃のお話。


4つ上のお兄ちゃん(誕生日が私と同じ奇跡。私が狙って生まれてきたと皆には言っている)

がそれは華麗に口笛を吹いているのだ。


なんだあの音は、お兄ちゃんは楽器だった!?

よくよく聞いてみると口を使って音を鳴らしているのだとか。

それが分かれば私もやるしかないよね。

それからは練習の毎日。


毎日、毎日。


そしてとうとうその時が来たのだ。


「ぴゅー」

やった音が鳴った。私はガッツポーズをした。

しかしその時だった。


「夜に口笛吹くと蛇が出るわよ!!」

母親の容赦ない一言だった。

兄は笑っていた。

あいつ知ってたな。

いや、お前も仲間か?


その日から現在まで私は夜に口笛を吹くことはなくなった。

あの時の嬉しさはどこにいったのかしら。


ちなみにガムも膨らませることが出来ない。

母が自慢気にガムを膨らませてるのを見て真似をしようとした。

けどこれはいくら練習してもダメだった。

あの時練習しまくって飛んでいったガムの屍達…

私は諦めてないからね!!

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