第6話 フラフープ初日
数日で届きました。最初から輪っかにはなっていなくて、組み立てタイプです。
この組み立てるのが、けっこう難しいとクチコミにも書いてありました・・・
うんせ、うんせ・・・とちまちま組み立て作業をします。
夕方、そろそろお風呂に入ろうという時間に届きましたが、お風呂に入る前に作らなくては、うんせ、うんせ・・・
「まだお風呂に入らないの?」
旦那さんからクレームが。私が入らなければ、後がつかえてしまいます。
「これ、作ってからじゃないと・・・マイちゃん(仮名)もやりたがっているし。」
愛する可愛い娘、マイちゃんがフラフープの完成を待ちかねていると伝えました。
でも不器用なので、フラフープの部材を組み合わせてつなげるのも一苦労です。とりわけ最後のパーツをつなげるのに苦戦・・・クチコミにも書いてありましたから、予想通りです。
「ここが、できないし・・・(ハァ、ハァ・・・)」
困っているアピールをしながら旦那さんに作りかけのフラフープを渡しました。できないこと、困ったことがあると、ハァ、ハァ、と悔しげにパスすればたいていのことはやってもらえます。
彼がパチッと最後のパーツをつなげると、マイちゃんがさっさかとフラフープを持っていってしまいました。母が自分に買ってくれたのだと思ったのでしょう。
わたしの・・・わたしのなんだけど・・・
そう思いましたが、娘と取り合いになるだろうと予測し、お風呂の前に組み立てたのです。お風呂から上がったら、私がやるんだからね?それまでは貸してあげる・・・と思っていると、
「100円です。」
と旦那さんが手を差し出しました。パチッと最後のパーツをつなげた労力の対価を請求されました。すぐに金銭を要求する人です。
「しぶしぶ・・・」
と声に出しつつ、旦那さんのホッペにチュッと3連発ほどかまし、
「多めに払っておきました。」
と伝えました。コラー!と、か細い声がありましたが、それ以上の取り立てはないので支払いとして成り立っている模様です。請求が500円でも、2000円でも同じやり取りが成立します。
支払いを済ませ、私はお風呂へ向かいました。
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