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 次の瞬間、チンピラたちの頭と胴体はサヨウナラしていた。女の子が手を振りかざすと、かまいたちのような空気の刃が生まれて首を切断したのだ。


 吹き上がる血しぶきは噴水のようになって女の子に降り注ぐ。綺麗な髪も肌も血に染まり、辺りには鉄のような臭いが漂っている。でも彼女は眉ひとつ動かさない。


 僕は声を上げることも出来ず、その場に呆然と立ち尽くしていた。そして気付くとズボンの内側が生暖かくなっていて、足下の地面に黄色い水たまりが出来ていたのだった。


 その後、この出来事がトラウマとなった僕は、トンモロ村へ戻って自宅へ引きこもった。



 BAD END 2-4

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