高校三年生になれば、こんなどうしようもない厄災が誰にでも訪れる可能性があるよね?
かず斉入道
第1話 プロローグは悪夢
学校の校庭の隅々に植えてある桜の木の花が満開に咲く、生暖かい春の日差し、風が吹き、桜の花びらが舞う。新たな出逢いやお別れがある春の新入学! 進級の季節! 俺の許へとラブコメの女神さまが降臨され……。
俺の許へとラブコメ的な愉快! 楽しい! 学園生活──!
それも美少女さまと愉快な仲間達に囲まれたアニメやマンガ、ライトノベルのような楽しいハーレム王生活が降り注げばいいのだけれど。
俺の許へと降臨されたラブコメの女神さまは大変に悪戯好きなようで……。高校生活最後の年に俺の許へと幸福ではなく不幸……。厄災が降り注ぎ、シクシクと男泣きを何度もしてしまう羽目になる。
だからみんなにも俺のラブコメの女神さまの天罰! 天誅! の内容を聞いて欲しい……。
だって俺がこれから、みんなへと話す内容! 物語って! よくある話し、出来事じゃないかな? と思う。
だって俺の許に降臨されたラブコメの女神さまは、自分の目や耳を疑うような出来事を次から次へと馬鹿正直におこしてくれる……。
そう、本当ならば高校生活最後の年──。最後の学年になる三年生の俺──! 特に彼女持ちの俺は今日の始業式で超ハッピー! もうそれこそ? この世の至福、幸福、歓喜を一度に味わったぐらい、最初だけ幸せだった……。
だから俺は「ラブコメの女神さまありがとう」と両手を合わせ──天に向け拝んだくらい幸せだった。
しかしだ! 俺の許へと魔王さま厄災を降り注いで、幸せは一瞬で消し飛び──。俺の心をダークな冷たい物へと変えてくれる。
だって俺の二年間つき合った家の高校一の金髪碧眼のハーフな美少女彼女が別れたいと離別宣言するだけではなく、好きな人が以前からいた……だけならばいいけれど。
彼氏である俺の目を盗み、浮気三昧のビッチ! セフレ女だと、自分から自白してきた。
だから別れようとね……。
そして奴の友人に聞いてもやはり、俺の元カノさまは男癖が悪いと聞かされ……。実は以前から、元彼の俺が知らないだけで『山田君可哀想』と情を集めるほど悪女ぶりが評判だったらしくてね。
俺はそんなことも知らずに、アイツのためにと勤勉生活を続けていたピエロだと、先ほど気がついて唖然、呆然……。気落ち、落胆までしたから、俺の愚痴や嘆き話を少しばかり聞いてもらえると本当に助かります……。
◇◇◇
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