第9話 今度は二人の初めての出逢いを見て欲しくなる事も突然やってくる! (7)
「山田~、早く、こっち~! こっちにおいで~!」、
「沙紀の隣の席が空いているから~。早く、おいでぇ~、今直ぐに~!」と。
俺の姉ちゃん?
いや、今、高三になって考えれば、自身の彼氏のように大袈裟なジェスチャーをしながら俺のことを呼んだと思う?
だから俺も大田に誘われるまま、アイツ! 俺の元カノ沙紀の隣の席へとチョコン! 大人しく、可愛く座ったかな?
う~ん、確か? 俺の頭の中に、そんな記憶があるよ。
◇◇◇
「はっ、はははっ。みんな、ごめんね。なんか俺、仲間に入れてもらったみたいで本当にごめん。申し訳ない」
まあ、こんな感じで、過去の俺は、自身の後頭部へと掌を当てながら、笑い誤魔化し、謝罪をすれば。
「うぅん」と。
「別に、いいよ。君……」
「君~、そんなに畏まってお礼を言わなくてもいいから~」と。
俺のマブダチ、大田お姉さまの友人らしきJKの少女達三人がね。
自身の首を振りや手を振りながら、俺に気にするなと気さくに告げてくれたのだが。
最後にさ、俺の隣に座っているJKの少女がね。
俺の顔を真横から真剣な眼差しで何故か、ジィ~! と見詰めてくるな? と、思えばね。
「あ、あの、山田君は蘭と同じクラスの男子なんだよね?」
と、問いかけてきた。
それも食堂で俺の隣に座る、超がつくほどの美少女さまは。
俺の顔を興味津々に見詰めつつ、慌てふためきながら。
ああ、あの頃のアイツ……。
まあ、俺の元カノ! ビッチ! セフレ女! の、沙紀だけれど。
アイツさ、本当に可愛く、俺に尋ねてきた。
「えっ! あっ! う、うん、そうだよ。俺は君の友人の、大田さんの隣の席の山田です……。あっ、はははっ」と。
俺はまた自身の頭、後頭部へと、手を当てながら、自分の緊張感を誤魔化すように沙紀に見惚れ! 日惚れつつ言葉を返した記憶がある!
「どうしたんだい。や・ま・だ・く・ん~。君は何を緊張しているのかなぁ~?」
俺が自身の顔を赤面、緊張しつつ、沙紀へと言葉を返すと。
俺の一年生の時の、隣の席に座る大田蘭がね。
大変に意味深な口調、物言いと言うよりも?
俺の事を揶揄するように問いかけてきた。
あの時の太田はね。
まあ、そんなあいつ!
俺のことをケラケラと揶揄しながら笑う大田に対して俺は。
「えっ! 大田、何が?」と。
俺は自身の動揺をできるだけ周りの女子達──。
沙紀と大田の
沢田と井上、沙紀を含めた三人に悟られぬようにしながら、俺は平素を装いながら言葉を返した。
でもさ、大田の奴は俺があの時──。
学校の食堂で、沙紀に魅入りながら見惚れ、呆然としながらアイツのことを見詰めていたのを悟っていたから。
「ふぅ~ん、山田君~。何がじゃ、ないだろう。何がじゃ、君は……? 君はもしかして? 自身の真横に座っているうちのツレの沙紀が余りにも可愛いから魅入り、緊張をしてしまったのかな?」、
「いっ、ひっ、ひひひっ」と。
まあ、こいつと言うか? 大田の奴だけれど。
あの時の大田の奴は、俺が自身の横に座る沙紀に対して魅入り、見惚れていることに気が付いていたようだから。
太田は直ぐに俺を揶揄して、揚げ足をとってきたよ。
でも俺は、何とか平常心を装いつつ。
「あっ、はははっ。大田、そう、そうか? 俺別に緊張していなし。あっ、はははっ」と。
大田や沙紀、沢田に井上達に俺はとにかく、笑い誤魔化し、うそをついた記憶がある。
だってさ、俺も流石に、入学当初の元カノさまに見惚れてしまって、御免なさいと。
大田に告げる訳にはいかないじゃ、ん。
一応俺にだって、羞恥心と言う物はあるからねと。
まあ、俺がこんなことを、自身の脳裏で思っていると。
「いや~、山田君~。君は沙紀に惚れたなぁ~。それも、一・目・惚・れ・と、言う奴で……。どうだ~? 山田君図星だろう~? 君の顔は真っ赤になっているよ。いっ、ひっ、ひひひっ」と。
大田の奴がまた俺のことを揶揄してきた記憶があるけれど。
今高校三年生になって考える人になれば。
こいつ、大田の奴は、俺を揶揄しながら。
俺の気持ち……。
そう、俺が沙紀に対して好意を持っているのか探ってきたのだろうと思う?
だって俺は、大田に告白されて、少し返事を待ってくれ! 一応は過去の彼女に再度連絡をとり。
あいつの俺への気持ちが本当に薄れ、彼氏ができたのか? 尋ねてみたいから待ってくれ! と。
俺は告げ。
あいつ、大田の奴は「うん」と頷いたのに。
俺は元カノ、沙紀の横に座ってこの様だからね。
◇◇◇
(ここまで)
「い、いや、そんなことはない。ないから。大田~」、
「わっ、はははっ」と。
俺は元カノ沙紀に魅入り、見惚れていたことを、あいつにまた笑って誤魔化した記憶がある。
「えっ? そうなの、山田君?」
「えっ! マジ、マジ、マジで?」
「でも翔子、山田君。沙紀の顔をジィ~と見ていたよね?」
「うん、蘭や幸の言う通りで山田君は沙紀の事を見ていた! 見ていた! ジィ~とね」、(ニヤリ)
「そうだよね、翔子?」
「うん」と井上が頷いた。
だから俺は「あっ、ははは」と笑い誤魔化しつつ。
「いや、見ていないス! 本当ス!」と。
俺は、今度は井上と沢田の二人に、沙紀に見惚れ、魅入っていたことを笑って誤魔化した。
すると俺の横に座っている沙紀の奴はニコリと満身の笑み……
そう、俺に女神の笑みをくれた記憶がある。
でッ、その後はアイツは俺の顔をマジマジと真剣に真横から見詰めてくるから。
俺は更に緊張と言うか?
俺自身の胸が高鳴りキュンキュン!して、胸が締め付けられるほどときめいた記憶がある。
だから俺は沙也の顔を真面に見れなくなり、照れ恥ずかしそうに俯く。
(お願い)
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