第3話 コエ。 〜2001年5月某日〜

何も言わずにtelでんわしたら、あなたはびっくりするでしょうね。


だって、今までメールしてたもの。




どうしてだろう。


本当に急に、声がききたくなったの。




おかしいよね。




でも、声が聞けてよかった。


変わらない、優しい声。




すごく、ドキドキした。




こっちから電話したのに、声を聞けたら急に頭が真っ白。


何を話せばいいのかわからなくなって、黙り込む。




そんな私のことを心配してくれた、優しいあなたの声に、なきそうになって。




「あぁ。やっぱり私はこの人が好きなんだ」




と、改めて思った。




……私のわがまま、聞いてくれてありがとう。


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