20. デート

「みぃ、起きて。」


「んー。」


「体調どう?」


「良い。」


「良かった。朝ごはん食べて準備しよっか。」


「うん。」


今日は、ほくとデートに行く。付き合ってから初めてのデート。


「2人ともおはよう。土曜日なのに朝早いね。」


「うん、今日遊園地行くの!」


「え!そうなの!お土産買ってきて~。」


「はぁーい!」


麻美ちゃんも私のママも放任主義。好きなことは基本なんでもやらせてくれる。今日も突然遊びに行くのを許してくれた。


「北斗も行くの?」


「うん、ほくと2人で行くの。」


「そうなんだ。楽しんでね~。」


「うん!」


2人でよく遊びに行くから驚いてはなかったけど、付き合ってる事いつ言おう。


「ごちそうさまでした。」


「みぃ、髪の毛やる?」


「うん。お願い。」


ご飯を食べ終わり、ほくに髪の毛を巻いてもらう。


「できた。」


「ありがとう。ほくも髪の毛セットする?」


「しようかな。」


「じゃあみぃがワックスつけてあげる。」


「ありがと。笑」


ほくも髪の毛をセットしてワックスを付ける。やっぱりセットしてるとより一層カッコいい。


「みぃメイクする?」


「うん。」


髪の毛もメイクもほくに頼りっぱなし。自分でできるようにしないとな。


「できたよ。可愛い。」


「ありがとう。」


ほくメイクも上手だなぁ。鏡に映る自分が別人みたい。


「みぃ、準備できた?」


「うん!」


「行こっか。」


昨日決めてた服に着替え、家を出発する。


「いってきます!」


「いってらっしゃーい!」


いい天気で良かった。楽しみ。


「みぃ行こっか。」


「うん!」


ほくに手を差し出される。たまに手は繋いでたけど、付き合ってから繋ぎ方が変わった。恋人繋ぎって言うらしい。


「着いたー!」


「みぃ、最初どこ行きたい?」


「うーん、メリーゴーランド!」


「好きだね。行こっか。」


「うん!」


遊園地に着き、最初はメリーゴーランドに乗ることになった。


「みぃどれにする?」


「これ乗りたい!」


「はい、乗って。」


「ありがとう。」


ほくが支えてくれて馬に乗る。ベルトも付けてくれた。付き合う前もやってくれてたなぁ。


「ほくも隣乗って!」


「分かった。」


ほくも馬に乗り、アトラクションが始まった。ほくが横から写真を撮ってくれる。


「ほく、楽しいね。」


「うん。楽しい。」


あっという間にアトラクションが終わってしまった。


「みぃ、次何乗りたい?」


「んー。ほくが乗りたいのに乗る!何乗りたい?」


「ゴーカートかな。」


「いいね。楽しそう。」


ほくのリクエストでゴーカートに乗ることに。


「ほく運転して。」


「分かった。美蘭ちゃんベルトできた?」


「あれ、これどうやってやるの?」


「はい。できたよ。」


「ありがとう。」


私は多分運転が下手だから、ほくにやってもらうことにした。


「ほく上手!めっちゃ早い!!楽しい!!」


「みぃ、テンション高っ。笑」


「ぶつかるぶつかる!!」


「大丈夫。笑」


ゴーカートめちゃくちゃ楽しかった。


「みぃ、そろそろお昼食べよっか。」


「うん!」


お昼になり、レストランに入って注文をした。


「ほく楽しい!」


「楽しいね。俺後でシューティングゲームとかしたい。」


「いいね。行こう!」


「あー楽しい。」


遊園地は私が行きたいって言ったけど、ほくもすごく楽しんでるみたいで良かった。


「おいしいそう!!」


「おいしそうだね。」


料理が届いてさっそく食べようとすると…


カシャッ。

ほくに写真を撮られたみたい。


「撮った?」


「うん。」


「みぃも撮る。ほくキメ顔して。笑」


「なにそれ。笑 普通に撮って。笑」


めっちゃ笑顔のほくが取れた。後でSNSに上げよう。


「ほく可愛い。笑」


「かっこいいの方が嬉しいんだけど。笑」


「かっこいいよー。」


「棒読みじゃん。」


いつもはかっこいいけど、写真のほくは笑顔で可愛い。


「ごちそうさまでした。」


「美味しかったね。」


「うん!」


「みぃ、シューテング行こ!」


「行こ!」


ご飯を食べ終わり、ほくが行きたがってたシューティングゲームの所へ向かった。


「ほく、写真撮ろ。」


「いいよ。」


アトラクションに並んでいる間にほくと写真を撮る。


「ありがとう。」


「うん。後で俺にも送っといて。」


「分かった。」


並びながら写真を撮ったり、話したりしているとあっという間に順番が来た。


「みぃ、点数勝負しよ。」


「いいよ!」


ほくと点数を勝負することになった。


「みぃ上手いじゃん。」


「ホント!?やった!」


「うん。俺が勝つけど。笑」


「ねぇ、ほく上手すぎ…。笑」


結局ほくには惨敗した…。めちゃくちゃ上手だった。


「もう、ほく強すぎる。」


「そう?笑」


私ほくに勝てることあるかな…。笑


「みぃ次何したい?」


「ミニコースター乗りたい。」


「みぃ乗れる?」


「多分、あれくらいだったらいける。」


「乗ってみよっか。」


次はミニコースターに乗ることに。ジェットコースターよりかなり緩めだから乗れそう。


「みぃちゃん乗れるかなー。」


「乗れる!みぃもジェットコースター乗れるようになりたいな。」


「なんで?」


「ほくは乗れるからさ。その方が楽しいじゃん。」


「俺はみぃが楽しんでるのを見るのが楽しいから乗れなくていいんだよ。」


「ありがとう。」


ほく優しい。


「よし、みぃベルトしてね。」


「う、うん。」


「緊張してる?」


「うん。」


「手繋ごっか?」


「うん。」


順番が来た。乗れると思ってたけど、いざ順番が来ると緊張してきた。


「ほく、これ怖いかな?」


「大丈夫だよ。」


「うん…。」


ついに出発した。


「ほく、楽しかった!!」


「よかった。始まる前めっちゃ怖がるから焦った。」


「ごめん。笑」


乗ってみたらすごく楽しかった。全然怖くなかった。笑


「ほくー!次何するー?」


「みぃとちゅーしたい。」


「え?」


「ちゅーしたい。」


「無理。」


「えー。俺ちゅーしたい。」


「無理だよ。外だし。」


ほくに何したいか聞いたらちゅーしたいらしい。人前だからさすがにできないけど。


「ほく、それ以外。」


「んー。観覧車。」


「いいね。」


ほくの提案で観覧車に乗ることに。楽しみ。


「お待たせしましたー!どうぞー!」


『ありがとうございます。』


観覧車はあまり混んでなくてすぐに乗れた。


「みぃ、高いの平気?」


「少し怖いけど大丈夫。楽しい。」


「よかった。」


高いのは少し怖いけど、景色が綺麗で楽しい。


「みぃ、ちゅーして。」


「えぇ。ここで?」


「うん。」


ほくにキスをした。ずっとしたいって言ってたから、したらすごい喜んでる。笑 可愛い。


「みぃ、顔赤いね。笑」


「見ないでよ。」


「可愛い。」


ほくに深いキスをされた。すごく恥ずかしいけど、ほくをもっと近くに感じられるみたいで嬉しかった。


「もう、みぃ可愛すぎ。」


「恥ずかしい…。」


「可愛い。」


「分かったから。笑」


あっという間に一周して乗り終わってしまった。

観覧車に乗った後も、何個かアトラクションに乗った。


「みぃ、そろそろ帰ろっか。」


「うん!お土産だけ買って帰ろ。」


「そうしよっか。」


ママ達にお土産を買って帰ることにした。


「みぃ、どれにする?」


「このクッキーは?」


「いいね。結衣と寛太にも買ってこっか。」


「そうしよ!ほく、みぃこのぬいぐるみ欲しい。」


「ぬいぐるみ家にいっぱいあるでしょ。」


「でも、この子可愛い。」


「だーめ。」


「ほく、おねがい。」


「ダメ。ほら、お土産買って帰るよ。」


「えぇ。」


「このキーホルダーは?」


「これなら買ってもいい?」


「うん。」


「やったぁー!ほくもお揃いで買おうよ。男の子バージョン。」


「いいよ。」


ほくとお揃いでくまのぬいぐるみのキーホルダーを買った。私は女の子のくまでほくは男の子のくまのキーホルダーを買った。



「みぃ、帰ろっか。」


「うん!ほくありがとう!」


「こちらこそ。楽しかったね。」


「うん!」


お土産を買えたので、家に帰ることに。楽しかった。


「ただいまー!」


「おかえり!」


「お土産買ってきたよー!」


「美蘭ありがとう!」


「おー!美蘭ありがとなー!」


麻美ちゃんと北斗パパ、お土産すごく喜んでくれた。


「ご飯食べるー?」


「うーん、みぃ途中で色々食べてたからお腹すいてないな。」


「俺も。お腹すいたら後でテキトーに食べるわ。」


「そーしてー。実はパパと2人で外食しちゃったからご飯作ってないの。笑」


「えー!いいなー!何食べたの?」


「お寿司!ちょっと高めの。笑」


「みぃも今度連れてって。笑」


「また今度ね!」


「やったー!」


相変わらず、麻美ちゃんと北斗パパ仲良いなぁ。憧れる。うちのパパとママも仲良いけど。笑


「みぃお風呂入ろっか。」


「うん。」


ほくと2人でお風呂に入る。いっぱい歩いて疲れたなぁ。


「みぃ、また行こうね。」


「うん!行く!」


「次は、ほくの行きたいところでデートしよ。」


「考えとくね。」


「うん!」


お風呂から上がり、ほくの部屋に戻ってベッドに寝転がる。疲れたけど、すごく楽しかった。ほくといると気を使わないしすごく楽。


「みぃ、明日は結衣と会うんだっけ?」


「そうそう。」


結衣に話聞かせてと言われていたので、明日会うことになった。


「俺何しよう…。俺もついて行こうかな…。」


「ダメ。」


「俺暇なんだけど。」


「寛太は空いてないの?」


「聞いてみる。」


寛太も明日遊べるみたい。ほくが付いてきそうだったから、寛太が空いててよかった。笑


「あ、今日の写真投稿しよっと。」


「俺もしようかなー。」


ほくは結局私と結衣と寛太しかフォローしてないみたい。

ほくとのツーショットと、ほくが笑顔の写真を投稿することにした。


「できた。ほくも投稿した?」


「うん。」


「ねぇ、みぃの写真ばっかじゃん。」


ほくはツーショット1枚と残り私の写真を5枚くらい載せてた…。恥ずかしい。フォローしてるの結衣と寛太だけでよかった。


「みぃ、そろそろ寝る?」


「うん。めちゃくちゃ眠い。」


映像を見た。明日もなんともないみたい。良かった。

映像を見た副作用?のようなものがだんだん強くなってきている。映像を見始めた5歳の時は、少し頭痛がするくらいだったけど、今では頭が激しく痛むし、息切れがする。


「みぃ、落ち着いた?」


「うん。」


「ありがとう。」


「うん。」


でも、ほくといるとだんだん落ち着いてくる。ほくを守るために頑張る。


「おやすみ。」


「ほく、おやすみ。ありがとう。」





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る