【イースター・エッグ】その2

ゲーム開始から10週目。

マンボーに続きモーンも既に脱落している。


現在のパリスの持っている卵は


指示が書かれた卵

【この卵を取ったらこれから取る卵の数は3つでなければならない】色:緑

【この卵を取ったら歩くときは片足立ちをしなければならない】色:赤

【この卵を取ったら座ってはならない】色:黒

【この卵を取ったら喋る時は常に全力で大声を出す】色:黄

【この卵を取ったら残り時間が倍になる】色:赤

【この卵を取ったら今までに取った卵の効果は無効になる】色:金


紫卵5個

黄卵2個

緑卵2個

白卵2個

蒼卵5個

赤卵10個


金の卵を最後に引けたので全ての効果は無効になった。


「・・・・・」


卵の入ったボウルは既に底が見え始めている。

あと少しで無くなるだろう。


「・・・・・」


パリスはボウルの中の卵を数えた。

残りの卵の数は7。


「よし」


卵を3つ取るパリス。

色は緑、 黄、 赤。

既に赤は無い。


「指示も無いな、 良し」


席に戻るパリス。


「次は3つ取れ、 そうしたら赤卵全部やる」


ミーシャに指示を出すパリス。


「・・・OK」


ミーシャはボウルから卵を3つ取り出した。

これで残りは1個、 最後に岡田が最後の1個を取って終わり。


「おい」

「あぁ、 分かっている」


赤い卵を全て渡すパリス。


「良かったら我が王国チームとエルフ達で共同戦線を張らないか?」

「共同戦線?」

「あぁ、 我々はもう仕えるべき王子が居ないんだ

ここから生きて帰れたらそれでいい」

「・・・アンリ族長に話して見るよ」

「助かるよ」

「パリスさーん」


理璃の声が響く。


「・・・何だ?」

「次は貴方の順番ですよ」

「・・・・・は? いやいやいやいやいやちょっと待て!!

おい!! お前3つ取ったよな!?」


ミーシャに詰め寄るパリス。


「そ、 そうだ!! 卵は1つだけだ!!

卵を取らなければならないんだろう!? あり得ない!!」

「時間切れです」

「ちょ、 ま」


パリスは銃で撃たれた。


「・・・・・」

「ミーシャさんの番です、 どうぞ」

「・・・・・」


ボウルの元に向かうミーシャ。

ボウルの中には卵は1つだけ有る。


「早くしないとアンタも死ぬぞ?」


岡田が煽る。


「・・・エルフは無様を晒さん」


ミーシャがボウルの中の卵を取る。


「ミーシャさんが卵を取ったので、 ミーシャさん敗北です」


ミーシャが銃で撃たれる。


「それでは残った岡田さんは生き残りです!!」


死亡者

王国チーム

パリス

騎馬民族チーム

モーン

エルフチーム

ミーシャ

マーマンチーム

マンボー

計4人


生存者

視聴者チーム

岡田

計1人



「ちょっと待て!! 一体どういう事だ!!」


バルが絶叫する。


「卵は残り1個になる様に手番渡したのに何でアイツ生きてるんだよ!!」

「・・・・・なるほどな、 そう言う事か・・・」


アンリがぽつりと呟く。


「どういう事だ耳長!!」

「うっさいわ餓鬼、 おい、 岡田、 籠を見せろ」

「・・・・・」


籠を見せる岡田、 その中には卵が1つしか入っていない。


「な、 何!? 1個だけだと!?」

「コイツは最初に卵を1つ取って、 それからは籠の中の卵を戻して1つ取る

と言う事を繰り返していたんだ、 これならば最初に指示が無ければ死ぬ事は無い」

「戻すってアリかよそんなの!!」

「禁止していないからアリですね、 それでは次のゲームです!!」

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