フィラクスナーレ:総論

中野智宏/トルミス・ナーノ

フィラクスナーレについて

フィラクスナーレ

フィラクスナーレ(OGCS Firakesnare、ヴァロケリム語Firraksnarre、古ヴァロケリム語 Řġagsnârġe)は、パラレルワールド(の一つ)。その名称は本来古ヴァロケリム語で「炎を使う者たちの住処」を指し(řġag-「炎を使う」+ na(r)-「存在、主体」+arġ-「世界」)、炎を使うことのできる動物すなわち人間が居住する場所を表す。

 フィラクスナーレを現在人類の住む世界(現世)から知覚することは通常できないが、フィラクスナーレから何らかの理由で飛び出してきた情報や物質、またはその痕跡が現実世界で見つかることがあり、そこから研究がスタートした。

 フィラクスナーレは768年を1周期とし、紀元0年から8周期=6114年がたった時点で滅亡したが、その際に人類と一部の生物がフィラクスナーレを出て、現在の世界に漂着した。これが現生人類の起源である。とはいえ、実際には現世とフィラクスナーレは異なる時間軸上にあるので、現在でも何らかの形でフィラクスナーレが存続している可能性、さらにはまだ存在していない可能性すらある。そうなると、フィラクスナーレが人類の「起源」であるという言い方はやや不適切となるし、逆に現実世界が今後滅亡するとすれば、人類はフィラクスナーレに帰還することになる可能性もあることになる。フィラクスナーレ世界には現在の世界に極めて近い地球型惑星があり、現在の世界と同じように人類が栄えた。

 フィラクスナーレの運行周期である768年は「世」と呼ばれ、8世紀からなる(1世紀=96年、1年=9ヶ月、1ヶ月=5週間=40日、1週間=8日)。人間は1つの世につき1回転生し、合計9回(周期8回+周期が始まる時点より前の1回)生きることになる。転生の際には、名前の初めの音が保存される(氏名頭始音保存仮説)他、前世の記憶を少し保持するものもいた。

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