第壱部最終話:さくら

(✿╹◡╹)     😱らっしゃいらっしゃい

           ほんはいらんかね


(✿╹◡╹)     😱ただどうぜんだよ

それならおくれ


(✿╹◡╹)📗    😱あいよ!



(✿╹◡╹)📗 これ……


(✿╹◡╹)📗 シイチさんのたんぺんじゃないか


(✿╹◡╹)📗 シイチさん作家になったんだね



(✿╹◡╹)📗‼️




「さくらへ」


わたしは、さくらという言葉を聞くといつも胸がざわつく。そんなわたしの心を知ってか知らずか、縁台がきしりとなってわたしの踵をくすぐった。「おい飯だ」屈強な男がわたしを呼ぶ。さくらの季節でもないのに、どこか心に桃色が入る。それはまるで、ふるさとのような。



その後


さくらの姿を見た者は極めて少ない


しかしとある古書によればこうある


さくらと名乗り神道無念の剣を振るう女


義によって弱きを護り、『詩』を愛したと


肩の入れ墨はいつも朝日によく輝いたと


たった一編の、詩のような女だったと


(✿╹◡╹)



                   ――第壱部完――

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