(二)-18

 面倒くさい作業ではあったが、せっかくだから張り切って掃除を始めた。しかし、そのとき吐き気がした。さっきまでは何ともなかったのに、収まりのつかない吐き気で、トイレに駆け込んだ。

 その後、部屋で寝ていた。帰宅した和尚は心配してくれたが、恵美里は「なんでもない」と言ってごまかした。

 翌日は、起きたときから一日中気持ち悪かった。和尚の精進料理は正直美味しくなかったけど、体にはやさしかったらしく、それを食べると気持ちの悪さは軽減した。それでも吐き気の波がときどきやってきて、トイレに駆け込んだりした。そうして本堂の掃除を少しずつしていった。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る