浪漫を求めて…2
麗珠と呼ばれた少女は女性の元まで戻り口を開く。
「お嬢様、大変お待たせいたしました。まだ旦那様が戻られていないようです。お席でお待ちになりますか?」
「あら?では、そうさせていただくわ」
「かしこまりました。こちらへどうぞ」
窓際の一番奥の席にご案内をする麗珠に、女性はふと「それにしても、ここはどういった喫茶店なのかしら?」と純粋な表情で問いかける。
「お嬢様、当店にお帰りいただくのは初めてですね?」
「えぇ。彼が…、待ち合わせした方がここを知っていたようで。私は全く…」
申し訳なさそうに告げる女性に、麗珠は綺麗なツインテールを揺らしながら待ってましたと言わんばかりに説明をしだした。
「当店にお帰りが初めてとのこと、光栄に思いますわ。私はこのお茶屋敷に務める和装メイドになります。そしてこのお茶屋敷、
芝居がかったように話す彼女をキラキラした目で見つめる女性。
その姿はまるで浪漫のマジックにかかってしまったかのようだった。
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