最強の治癒陰陽師、桜姫の生まれ変わりだそうですが、このまま戦力外でお願いします。
竜月
第1話 土御門神道
平安時代の陰陽師、安倍晴明は占術や天文密奏の分野に優れた人物だった。
自らの呪力でもって手腕を発揮し治天の君へ仕え、政への指針すらも示した。
遙か遠く昔から陰陽道は明治時代に陰陽寮という機関が廃止されるまで続いていた。
その後は民間陰陽師となり、陰陽道という言葉自体が消滅したが現在では土御門神道に名を変えて続いている。
安倍晴明の時代より引き継がれてきた陰陽道には欠かせないのが式神の存在である。
晴明は十二もの式神を自在に操り、時には従者に時には家政を任せ、時には晴明に仇する悪霊や狐狸妖怪のたぐいを消滅させんが為に従えていた。
それから千年の時が過ぎた現在、国際的な電信網の発達により世界中の人間が瞬時に情報を取り出せ連絡出来るようになり、机に向かい電信網を駆使するだけで世界中を駆け巡る事が出来るのだ。家自らの部屋でいながら仕事が出来、買い物も出来、知ってる人間とも知らない人間とも通信が出来る。
だがそれでもつい最近の明治時代まで活躍していた陰陽道はまだ必要とされていた。
コンピューターの発達により全てが未来にすすむ現在でも、狐狸妖怪、悪霊のたぐいも存在するのだ。
それは人間の未来が明るいほど暗い影として現れる。
嫉みや憎悪、怨念、邪気、奸悪、などが闇の世界から悪霊や悪妖の物を伴っていくらで沸いてくる。インターネットを駆使してもそれらから逃れる明確な方法は検索されず、怪しげな詐欺まがいの広告が出てくるだけだ。
それでも助けを求める手には必ず救いが現れる。
それは千年も続く陰陽道を極めた者。
現在も土御門の当主となる者はそのすさまじい霊能力で十二の式神を従え、どんな小さな訴えでも救出する。
それが土御門神道の宿命。
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