第50話 憧れのあの人

酒井「最後は軽く質問コーナーをやって終わりにしましょうか!質問の方は事前に番組の方で募集しておいたで」


ゆい『どんな質問が来るんだろう...多分ひかりさんへの質問が多いんじゃないかな?』


ひかり『う~ん、ゆいちゃん宛ての質問が多い気がするよぉ?だってデビューしてからあんまり立ってないからさぁ~、ゆいちゃん関する情報ってあんまりないんだよねぇ~』


酒井「それじゃあ早速行ってみましょう!」


 Q:始めたきっかけは?


酒井「確かに安直かもしれんけど気になるわ」


ひかり『私は何度か話したことがあると思うんだけどぉ~リーダーの瑠璃ちゃんに誘われたからって言うのが大きいねぇ』


酒井「ほなゆいちゃんはどうなん?」


ゆい『う~ん....しゃちょーに誘われたって言うのもそうなんですけど、新しいボクになれる気がしたから....かな?』


酒井「気が付いたらここにいる俺とは大違いや」


 Q:尊敬するまたは好きなVtuberは?(セカプロ・VAG以外で)


ひかり『これは、あれだねぇ!月野ほたるちゃん!またコラボしようねぇ~』


月野ほたるは登録者が80万人を超えるVtuberだが、どの事務所にも所属しておらずいわゆる【個人勢】だ。配信の頻度はあまり高くはないが、お絵かき配信を主にやっている。


酒井「全然わからへん。全国のおじさんたち、俺はここで敗退のようやわ」


ひかり『ゆいちゃんはどうなのぉ?』


ゆい『そう...ですね.....』


ひかり『よく見ている人とかでもいいんじゃない?』


ゆい『尊敬しているVtuber....社員さん、かな?トークとかよく参考にさせてもらってたりとか、Vプロジェクトの皆さんのいいお兄さんみたいな感じで...』


ひかり『じゃあぁ~コラボできたらやってみたい~?』


ゆい『確かに...出来たらいいなぁ....』


ボクがそう答えるとスタジオの雰囲気が一変した。


ゆい『あ、あの』


酒井「ADさん社員呼んできて」


ゆい『ええ!?』


ひかり『念のために補足しておくけどぉ~今ゆいちゃんが言ったのはVプロジェクト一期生の社員っていうVtuberだからねぇ?』


酒井「おう、わかっとるで!こいつやろ!」


酒井の言葉が合図でもう一つのディスプレイが起動する


社員『社長から今日の出張先はここって聞いてきたんだけど、』


ゆい『えっと、本物....ですか???』


混乱しながらも聞くとサラリと社員は答える。


社員『本物だよ』


酒井「ということで、最後になったけどスペシャルゲスト!氷柱ゆいちゃんの憧れのVtuber!社員さんです!」


社員『どうも、Vプロジェクト一期生、社員です。よろしくお願いします』


ひかり『あ、社員くんだぁ~久しぶり~』


社員『お久しぶりです。ひかりさん』


ひかり『お、かちかち社員だ』


酒井『さて、憧れの社員さんにあった気持ちを聞かせてもらおうか!』


ゆい『....』


酒井『あれ?大丈夫かい?』


ゆい『もしかして、みんな知ってたんじゃ...?』


ひかり『しっかりとマネちゃんから聞いてたよぉ~』


部屋の隅で親指を立てている草薙さんの姿がそこにあった。


ひかり『いきなりであれだけどさぁ〜今度三人でコラボやらない〜?』


社員『いいですね』


ゆい『ちょっとまって、ええ!?』


今日も驚くゆいの声が反響するのであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る