第422話 吠える者…逃げるもの…

 頭を、抱えている国王がいた…


 ブリードル帝国の新皇帝リッパーである。


リッパー

「間違いないね。このヨー・ヨーガ…


あのときのジャパニーズボーイね。」



再認識したのである。


なんとなくわかってはいた。


だが…リッパー本人も、


マルダス世界生まれだが、


地球…アメリカの生活が長い。


なんとな〜く考えないでいた。


だが、そうは言っていられない予感が、


3人にあったのだ。





初めは、単なる調査であった。


しかし、前皇帝達がヨー・ヨーガが、


勇者召喚の事故でホロン王国に


別転移事故だとわかって、


フロン皇女が捕獲しようと


していた事から、


調査はしていた…


だが……


どこかで、聞いたことある名前…。


そして、ヨーガ商店の領収証にある、


米軍兵士によく使われる符合…



それを見たとき、リッパーは、


オレを、知っている?と疑った。



そして…符合を見たとき…


ようやく思い出す…。



そして、ジャングラー国との


平和条約…



そして、こちらの政策に必要な


物資のすごくタイミングのいい補給。



それも、シンプルなもので


経済的負担がかなり少ないもの。



リッパー

「フハハハハハハハハハハ!


すごいな!」


実験大臣ジーネ

「なぁリッパー?


これ…グッドサインじゃないのか?」



虐殺大臣 カスーノ

「なぁ、このヨー・ヨーガって、


東京のシャーク銭形の子供か?とか、


言われていた奴だぞ!


あのシャーク銭形は強かった。


二度とたたかいたくねぇ。」



ジーネ

「シャーク銭形!あーーーーーー!


思い出した! Jukaiの裏社長が、


確かヨウガ・ヨウだった!」



リッパー

「このヨーガ…強いぞ!


今でも勝てるかどうか…


オレの初黒星だからな…。


なぁ、バボン王国と平和条約は


締結するが、


パイン街ともしないか?


たぶん、国印も認めてくれるだろう。」



ジーネ

「異議なし!」


カスーノ

「異議なし!それに、このチーズ入りタラ?


旨い!もっと輸入しよう!」






 新ブリードル帝国の中央は、


物騒な大臣役職名に、似合わず


平和主義であった。



 それに対して、旧王族たちは…


 

元第2皇子 スモッグ・ラント・ブリードル

(フロンの実兄)


「もう止めよう!だめだって!


ゴミ!リッパー!そしてシロクマ!


段々とこちらに不利な奴しか、


呼び出せて無い!


手堅く、兵を集めよう!」



元第5皇子 バッド・ラント・ブリードル

「うるせー! 


そんな事だから、だめなんだよ!


ちまちましていたから…」



元第2皇子 スモッグ・ラント・ブリードル

「お前も含めて、ちまちましていたか?」


元第5皇子 バッド・ラント・ブリードル

「いや…俺たち、かなり頑張っていたよな…


何が、どこで狂った?」



元第4皇子 ノックス・ラント・ブリードル

「恐らく、私達の生まれる前から、


かなり、狂っていたんでしょう。


最近の、あのオババ達の騒動から、


まだ、俺たちが生きているのが、


奇跡的な状態だったのだと、


最近認識しています。。」



元第6皇子 ドブラット・ラント・ブリードル

「リッパーの追手が来てる!


徴兵は、間に合わない!


スーパーリバイアサンのせいで、


フロンからの助けも無い!


もう、召喚するしかないんだよ!」



元第2王妃

ポリューション・ラント・ブリードル

「召喚の時点で、危険ですね。


3手に分かれましょう!


亡命組! 召喚組! 


レジスタンス組!」



そして彼らは、議論を始め…


フロン合流組と、召喚組に


別れて城を目指して、


前皇帝を助けたあと、


独立新国家を作る事にした…。


(前皇帝が、国印を使えなくなったから)




しかし、奇しくもその夜…



いつの間にか、見張りの兵が


酒に酔って寝ている時に、


逃げ出す者三人組…



前皇帝と三男達であった。






リッパー

「フン! 弟よ、やはり逃げたか…


せっかく、


ここまでの道を開けていたのに…


反省さえしていれば、


副国印を使って領地を任せたのに…


お前は…


どこまでも、欲望を追い求めるか…


ハァ…


これも、この国の運命か…」



カスーノ

「決まりだな。


オレはフロンと言う娘に


予定通り会いに行く。」


ジーネ

「パイン街に行ってくる。」


リッパー

「頼んだぞ!」




三人組には、守りたいと思える存在が、


出来ていた。

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