第314話 災害がやって来た…2

バボン国王元公爵領・領都郊外の森の中



そこには、あの冒険者ギルドにいた若い女が、


歩いていた。



若い女

「すまん。助かった。まさかもう手配書が


出ていて、此処まで影響が出たとは…」


ボーーーン!


若い女が、二足歩行の牛の姿になる!



ミノタウロスであった…



仲間が、集まってくる。


「俺達も、手配書のコピーを持ってきた。」


「これ…すごい印刷物だな…」


「この紙質…すごい…」


「似てるな、この似顔絵…」


「ほんとだ…懐かしい…」


「姉さん?泡吹いて倒れていても、


何も始まらないよ!」


「ハァ( ´Д`)ここまで、昔の姉さん


そっくりに似顔絵描くとは…」



「恨み骨髄っていうやつだな…」



「なぁ? いきなりなんだが、この近辺で、


正確に言うとあの山に、いきなり世界樹の


反応が出たんだよな?」



「ハァ?昨日はなかったぞ?」


「なぜなんだ? 罠か?」


□□□□□□□□□□□□



ミノタウロスが、ダンジョンを制作した。


神話にも少し書かれているが、


ミノタウロスはダンジョンとかなり深い


関係がある。


そして、ダンジョンコア無しで制作出来る。



そこを根城にしているので、ミノタウロス軍の


宿や食料問題は、ほぼ解決しているのである。




元女王 メルト・ラ・カルッティ

「ハァー、ワシこんな顔ではないよ〜」


ミノタウロス将軍A

「ハァー、なってたよ!昔の姉さんそっくり!」



ミノタウロス将軍B

「なぁ?この絵の下に


©トロイアルって書いてない?」


「マジだ!」


「ゲー! 魔神様が依頼主かよ!」


「いや、違う…依頼主ヨーガ商店だと…」


「ヨーガ? えーと(゜゜) え?」


「そうだよ!あの方のミドルネームを、


現代語訳したら用賀!」


「うわ!マジか!どうするんだよ!」


「なぁ、謝りに行こうよ~。」



「パイン街か…斥候出したけど…


なかなか帰って来ないな…


まさか…」




そこへ、息を切らして帰って来た男がいた。


ボーーーン!


煙が出て、ミノタウロスの姿に戻る。


「ハァハァハァ…すまねえ。今、戻った。


ダメだね。聖カルッティ王国の


諜報の資料とはかなり変わっている。


要塞…いや城だな…王都並の城にあの街が


変貌していた…


それも、遠目から見ただけで


すぐに探知された!


オーク・ジャイアント軍とガチで


やり合ったのは嘘じゃねえな。」



そこに、バボン王都からの斥候が帰ってきた。


ボーーーン!


女が、ミノタウロスの姿に戻る。


「王都には、ヨーガ商店の関係者が、


いなかった。


フッカケ商会を代理にしている。


こんなもの売ってたから、買ってきた!」



「ハァ?レトルト牛丼??


ボケ!なに買ってるんだよ!


え?よく見ろって?


大豆ミート?マジか?


動物性素材全て排除!


マジか!」



「うん、よく出来てる…」



元女王メルト・ラ・カルッティ

「ここまで、つくれるとは…


出頭するか…」



「姉さん…無事出頭するのも一苦労だぞ。」



「魔神様も来ているのか。


そういえば、


わざと情報あげなかったのだけどな…



80年前…まだ管理者が正常だった時に、


最後の交信だったな…


ヨー様、ほとんどの地獄を


浄化整理したらしい。



それで、かなりの数のヘルの管理者達が


しもべについたらしいと。」



元女王メルト・ラ・カルッティ

「そうか…あの時から大オババ達は、


さらに狂っとった。


情報あげなくて正解じゃ。


ヘルの管理者達が暴れだしたら、


このマルダス世界は地獄と化す。


そうなる前に、出頭しよう…」



そう、元女王達が決意を固めでいたとき…



□□□□□□□□□□□□


聖カルッティ王国で、発生した邪気の噴火は、


2000メートルの上空まで達して、


そのままに横に広がりだした!



そして、雨状になって黒い邪気が、


聖カルッティ王国王都を中心に、


降り出した…


新たな、災害が始まってた。

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