第57話 マーケットに出店計画?


 商業ギルドに行って、マーケット出店場所がないか聞いてみた。

 あと20日は予約で埋まっているみたいだ。

 それより、店舗をもってみては?などと言われて検討する事にした。

 早速、物件を見学する。


AI・(用脳内)

「みんな、ゴーストが住んでいますね。

 日本で言う事故物件ばっかりですよ。」


「わかっていたけど、カモにされてるよね。本当の相場はわかる?」


AI・(用脳内)

「平均して金貨1枚ですね。

 この物件は1番広いですが、ゴーストと呪いで真っ黒ですから、やっぱり金貨1枚ですね。」


職員

「どうですか?この広さでたった大金貨20枚で、手に入るのですよ。」


「ゴーストとキツイ呪い付きで、中は真っ黒物件か… 金貨1枚かな?」


職員

(クソ!さすがB級か、一発で正規の値段を当てやがった。)

「ハハハハ、まさかそんな…」


「ここには、いい物件は無いね。もう止めようか。」

(すいません、AIさんの目利きです。僕の実力ではありません。)


職員

「そ、そのお待ち下さい。

 金貨1枚でいいです。お願いします。」


AI・(用脳内)

 「怪しい…」


「誰に、ここを買わすように言われたのですか?

 ひょっとして、表通りのランギル商会かな~」


職員 ギク! 

(バレた。なぜ?やはり高ランク商人は妨害を突破して心を読むのか?)


「ふふふ(当てずっぽうに言ったけど…)」


職員 

「すいません。あの商会は怖いのですよ。」


「わかりました。(当たりかよ。)」


AI・(用脳内)

「税金が2年分で金貨1枚みたいです。」


「では、物件代金と税金2年分と情報料金貨1枚で金貨3枚ですね。」


 職員さんに金貨3枚渡す。


職員「(ハァ?今朝決まった税金の額もわかっているだと!)ありがとうございます。

 すぐにギルドで書類を作ります。」




パイン街・商業ギルドマスター室


職員は先ほどの事を商業ギルドマスターに報告していた。


ギルドマスター

「ハイ?あなたはスキル妨害と誘導をもっていましたよね。

 また、鴨と思って対応したのですね! 

 あなたは、スキルのおかげで心を読まれる事はないし、誘導スキルも効かない。

 玄関の魔道具探知機にも、反応はないから加護のマジックアイテムは持ってない。

 それで未発表の正規価格と税金額を当てられた? 

 誰の推薦も無しにB級ランクですか。

 本物の修羅場をくぐった実力商人かもしれませんね。

 まずいことになりました。」


ギルドマスター

「受付嬢のマイナが、出張から帰ってきたら、専属にさせてもいいかもしれませんね。」


職員

「どうしましょう。ランギル商会の差し金の事も言い当てました。」


ギルドマスター

「あなたって人は!

 またですか!いいですか!

 この方には敵対はしない。これは決定です。

 ランギル商会がなんと言ってきても、このヨー・ヨーガ様とは敵対を禁止します。

 すぐにマーケットの臨時スペースを作って、提供しなさい。」



職員

「おまたせしました。こちらが書類です。

 あとマーケットスペースなのですが、ギルマスがこれからもうちと良好な関係を築きたいとの事で、ここの所に増設します。」


「有り難うございます。これからもよろしくお願いします。」


職員

「はい、よろしくお願いします。」 

 握手を交わし、取引は成功した。



 さっそく、物件に入る。

 「う~らめ~しや~」


「ネギそば1つ」


 「はい、ネギ蕎麦1丁!」


 「ヘ?ちがーう!」


「ん?」


 そこには、どう見ても黒髪の日本人女性が浮かんでいた。


 「だから! う~らめしや~」


「裏のめし屋でしょ?」


AI

「……………」


 「……………」


「どう見ても、日本人にしか見えん。」


「あなた、私が見えるの?

 日本人!まさか!またあいつら召喚したの!」


 ゴーストさんは日本人でした。

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