KNIGHT
噂は既に聞いていた
女神の声を持つ
商売文句だと思っていたが
それはとんだ真実で
ホールの外 響いてきた声
耳に入ったその刹那
胸の内に 熱が入り
そして途端に自覚した
遅すぎる 恋の感覚を
姿は一度も見ていない
見る機会すら与えられない
けれど 想いは本物で
「逢いたい」と 強く願うほどに
心を占める 君の声
王を守るのが 俺の務め
国を守るのが 俺の務め
そしてあの日出来たのは
もう一つ俺が守りたいもの
何だと思う? それは君さ
会ったこともない歌歌いを
側で
なんて考え 馬鹿馬鹿しいかな?
でもあいにく嘘はつけないたちで
神よ 神よ 心から
俺らをどうか 引き合わせてくれ
愚かな騎士と 若い女神を
悪戯みたく 逢わせてくれ
例え想像と違っても
黒い過去を見透かされても
彼女に想いを伝えたい
「俺だけの
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元題『騎士の恋(架空民話『歌姫と騎士』より)』
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