第224話腐敗した世界

僕は病気になるまで働かされた。

そして、今は働きたくてもなかなか仕事が見付からない。

だから、昼間から酒を飲む。

多少の罪悪感はするのだが、この腐った世界を恨みながら過ごしている。

家族全員、僕が働いてないことをとがめる人間はいない。

僕の病気の酷さを知っているからだ。

ただ、長く生きてもらいたいらしく、酒の飲み過ぎには気を付けるように言われている。


昨日から昼間は飲まないようにした。

腐った世界で頑張って働いている方に申し訳なく思うからだ。

卒業式が終わったら、本格的に就活するつもりだ。

年功序列よりも、能力がモノを言う仕事を探したい。

42にもなって、新人とは。

まっ、いっか!

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