第180話また朝がくる

お母さんの元気がない。昨日、お金貸したから、悩み事が消えたかと思ったら、今月の家賃が足りないらしい。その他を含めて、5万円足りないらしい。

僕は絶句した。

家賃は一ヶ月遅れでもいいし、残りは貸してあげると言った。

お母さんは、涙を流していた。

「障がい者の子供を助ける方なのに、逆に助けてもらうのが悪いねぇ。母ちゃんを許してちょうだい」

と、言う。

お母さんは派手な生活をしている訳ではない。

農家をして、お父さんの捜索で400万円も使ったので、苦しいのだ。


僕はお母さんを責められない。

もし、僕が関東の大学ではなく鹿児島大学に進学していれば、まだ、被害はなかったのだ。

だから、僕が出来る事なら借金でもしてお母さんを助けたい。

だが、明けない夜はない。

必ず、朝がくる。

今は、一番辛抱の時だ。明日から、発泡酒だな。


本日の読み切りエッセイ、これまで!

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