閉じる
表示設定
目次
妹がいきなり「バイトしたい！」と言い出したと思ったら、いろいろご馳走してくれたりして泣いた
ねーねー、お兄ちゃん
バイトしたいんだけど、いいよね？
//「え、なんのバイトするの？」
んー、内緒！
//「じゃあだめだよ」
うそうそーっ！ 普通の接客バイトだよ
普通にお客さんの相手をして、普通に会計するだけ！
//「それ、相手するってところですごくいろんなことしてない？」
いやいや！ 別に普通の接客だから！
お話ししたり体触ったり触らせたりする訳じゃないんだからさ、ね？
//「んー……今のおこづかいじゃ足りない？」
あー、今のおこづかいねー
足りない訳じゃないんだけどね？
ほら、年ごろの女の子はいろいろ物入りだったりするからさぁ
ね？ バイトいいよね？
//「最近流行りの闇バイトじゃないだろうね……？」
え？ 闇バイト？ ないない！
お金ちょぉっと多くもらえるけど？ 接客とか普通のバイトに比べたら楽そうだけど？
//「おいおい……」
あはっ、うそうそ！ 冗談冗談！
っていうか、保護者のお兄ちゃんにわざわざ闇バイトしていいですか～なんて許可取りに来るわけないじゃん！
おいしそうではあるけど、人生終わっちゃうしねー、さすがにやんないよ！
//あざとく
まだまだ綺麗でいたいものね♡
まぁもうバイト先は決めてあるの！ あとは面接だけだから！
お兄ちゃん大好き！ じゃあいってくるね！
//数日後
はぁー、ただいまぁぁぁー
ふぅー、疲れたぁ
//「バイト大変そうだね」
まぁねー、結構大変ー
覚えることもあるし、対応とか面倒なこともあるしねー
//「大丈夫？ やめた方がいいんじゃない？」
んー、大丈夫ー、ご心配どもどもー
//「何か買って欲しいのがあるなら、多少なら都合するけど……」
いやいい！ いいから！ ほんっと妹に甘いねーお兄ちゃんは！
ついつい甘えたくなっちゃうから悪魔の囁きやめてよもう！
//「そ、そっか……」
まぁ？ その代わりに他のもので我慢しよっかなー？
明日はシチュー食べたい！ 我が家特製、お兄ちゃんのミルクシチュー！
いいでしょ？
//「わかったよ」
ぅわーい！ やったぁ！
これでバイト頑張れるわー♪ ふふふ♪
//「うん、頑張ってね」
うん！ 任せて！
じゃあ明日期待してるからね！
//給料日後
お兄ちゃん！ 今日は給料日だったよ！
//「お、おめでとう、そういえばなにに使ったの？」
んふふー、それはねー
じゃーん！ お兄ちゃんが欲しがってた上着とコート！
//「え、これ……」
これ、いつものお礼！
お兄ちゃん、いっつもじぶんのことを我慢して、私のためにって働いてるじゃない？
だから、今日からはお礼したいし、それに家計の足しになればいいなーなんて
今日は初給料だし、これはお兄ちゃんへのお礼ってことで、受け取って！
//「うっ、うう……」
わ、な、泣いてるの？
……そっかぁ、嬉しいんだ
泣くまでいくとは思ってなかったけど……喜んでもらえてなによりだよ
……お兄ちゃん、これからは一人で頑張りすぎないで、私にも手伝わせてね
二人だけの家族でしょ？
いつまでも助け合えたらいいなー……なんて
あわよくば、ずーっと一緒だったらいいんだけどぉ……
//「……お前はお嫁にいきなさい……」
ええー？ なんで私だけ結婚しなくちゃいけないの？
っていうか、今の流れは二人で結婚しようねって感じになる流れでしょ！
全く！ お兄ちゃん一人じゃ、頑張りすぎてどうなるかわかんないもん！
私だってお兄ちゃんの心配してるってこと、忘れないでよね？
それに、次からは私も家計を助けるから！
わかった？
//「うん……立派になったんだね……」
ま、まぁ、立派になれたのは、お兄ちゃんの教育がいいから……ね
よかったね、子育て成功して♪
でも、これからもずっと一緒だから！
末長くよろしくね！ お兄ちゃん♡
ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）
応援したユーザーはいません
応援する
アカウントをお持ちの方はログイン
カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
カクヨムに登録すると作者に思いを届けられます。ぜひ応援してください。
新規ユーザー登録（無料）
カクヨムに登録して、気になる小説の更新を逃さずチェック！
カクヨムに登録して、お気に入り作者の活動を追いかけよう！
応援すると応援コメントも書けます