2-⑼
モト君と私は、図書館とかモト君の家で、一緒に勉強を続けていて、私は本当に集中していたと思う。モト君が「絢、最近のめり込んでいるように一生懸命だね」と言われたけど、そうなの、算数さえ点が取れれば、きっと、いづみチヤンを抜けると思っていたから。
彼女は、雅恵チヤンのことを「お姉さんは、あのお店に出入りしている不良っぽい男の子といつも遊んでいるみたいだし、雅恵チャンも一緒になっているんだよ。あの子はそんなんだから、いつも成績悪いし、話も下品なのよ、それにあの子なんか臭いするやん」と言っているのを聞いた。「成績の悪い子とは話もしたくないんだ」とも言っているのも、私は聞いたことがあった。私は席が後ろの方だったから、聞こえてきた。1学期までは、私のこともそんな風に言われていたのかな。今でも、まともに話したこと無いけど、と言うより、わざと無視しているみたい。お互い様だけど。
確かに、勉強、スポーツが出来て、顔も可愛いいし、みんなにいい顔して、チャホャされて女王様みたいに思っているかもしれないけど、私は彼女の嫌な一面を知っている。だから、目標を彼女に決めたんだ。卒業近いので、成績順の発表されるのは、今度で最後なんだ。必ず・・私、性格変わったのかも知れない。
期末テストが始まった。これまでは、順調だった。次は算数の時間。いづみチヤンは、あの問題どうだったとか、科目が終わる度にモト君にほうにわざわざ寄って話かけている。私への当て付けみたいに感じたけど、今は集中しなければ。95点以上なら絶対抜かせる自信があった。
終わった後、私には自信があった。出来たと思う。全部解けたし、間違いない、これなら、きっと抜けたと思った。モト君の方を向いて小さくVサインを送っておいた。3学期が始まった時の成績の発表が楽しみ。心配なのは、モト君がいづみチヤンと近すぎる感じがすること・・。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます