第33話
果てのない攻防戦では。
先に隙を見せたほうが。
負ける。
『私、お店休めないよ。』
「一週間の休暇許可は、もう取ってある。」
『まじでテレビとかカメラとか嫌いなんだけど。
顔映ると、仕事柄いろいろ困るし。』
「顔はほとんど映らないから心配いらない。メインはplanetのメンバーだから。」
『私以外にもやれそうな人いっぱいいるでしょーよ。なんでまた・・・』
「やれる人間を探してるわけじゃない。理沙子に依頼してるんだよ。」
私の抵抗文句さえ、シナリオ通りかのように。
何を言っても、どうごねても。倫くんは顔色一つ変えなかった。
『責任取れない。』
「お前はとらなくていい。」
最後のあがきで絞り出した言葉にも。
間髪入れず倫くんが反応したとき。
呆れた私は、息を飲んだ。
勝敗は、決まった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます