第166話 此の国の神殿にて……(6)
「どうしよう? 何処かに隠れてしまおうか? あのひとが助けにくるまで、身を潜めておこうか?」と。
独り言を呟きながら、女王アイカは思案を始めだすのだ。
自身のシャープな顎に指を当て考える人へと変化──。
「うぅ、うっ。うぅ~ん」と。
女王アイカは呻り声を漏らし。外での騒めき、喧騒は放置して考え続ける。辺りを見渡し確認をしながら。自分自身が身を潜め隠れる場所はないかと、本気で思いながら室内を見渡すのだが。用を足す場所が外から。自分以外の男が見る。覗き込むといけないからと、健太が部下に命令、下知をくだして取り付けられた簡易的な敷居。壁があるぐらいで、他には何も無い殺風景な部屋だから。女王アイカが自身の身を隠すところはないのだ。
だからどうしよう?
何か良い手、良い策はないかと、更に思案を続けて呻る。女王アイカだったのだ。
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