第148話 監禁・捕らわれの身……(3)

 それとも、盗られた後に、女王アイカから。


「あなたが、私に優しく。優しくしてくれない。大事にしてくれないからいけないのよ~」、


「そんなに殺したくなるほど憎むぐらい好きなら。もっと大事にしてよ~」、


「私を~」、


「この身体をちゃんと、独占をしてよ~」と。


 泣きながら、荒々しく言われた。告げられた不満に対して健太自身も反省をしたのかも知れないと思うぐらい。彼は、女王アイカの要求を満たすぐらいは尽くしている。


 だから女王アイカが浮気をする。不倫をした後よりも。この二人は、夫婦としては、大変に仲が良いように思えるから。女王アイカは部屋の出入りを、以前のように自由にできるようにしてもらいた願望はあるのだが。


「あなた。駄目~?」と。


 女王アイカが、身体全体と、甘え声音を使用して。


「お願いよ~。あなた~。愛しているから~」と。


 健太に嘆願をしても彼は、王は、皇帝は、中々、「いいよ」と、頭を縦に振り。頷いてはくれないから。


 今日も女王アイカは、外の明るく、熱い。灼熱の陽を浴びることもできなで、室内から外を見詰め続ける日々を余儀なくされているのだが。


 それでも? 彼女の不倫相手……。二国の王健太の邪な策に陥れられ、嵌められた感のあるウォンよりかは大変によい暮らし。夫に大変に愛してもらい。人らしい生活を送れているだけましかも知れないから。


 これ以上の不満を漏らすのはどうか? と、思うし。女王アイカも当分は、「これでいいか?」と、独り言を漏らせるぐらいの気持ちの余裕ができてきたので。取り敢えずは、今の自分自身の置かれている立場で満足をすることにする。

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