第122話 可愛い王様の嫉妬と怒り!(14)

 それも? 大変に面白くて彼女は歓喜! 何度も何度も歓喜して、昇天を繰り返し逝っていたのだが。


 今度の、というか? 今の二国の太后殿下。実質の二国の影の支配者である女王シルフィーが、自分に対して嫉妬心ではなく。殺意を抱いているようだから。と、いうか? 間者の長は他人の心の中の想い。気持ちを悟るのが大変に得意としているから。女王シルフィーのことが彼女は怖くて仕方がない。ないから。己の顔色を変え、身体を『ガクガク』、『ブルブル』と、震わせ怯えている。


 それも? 二国の太后殿下であるシルフィー殿下と目を合わせないようにしながら。己の脳内では、


「(た、頼む。頼むから……。いや、頼みます。閣下……。私に対してそんな殺意……。殺意を剥き出し。抱かないでください。くださいませ。女王閣下……。わ、私は貴女様に逆らい。楯突く気は一切御座いません……。私は女王閣下と王に対して服従な僕、只の下僕に御座います……。だから、そんな恐ろしい目で私を見ないでください。お願いします。閣下……。何卒……)」と。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る