第120話 可愛い王様の嫉妬と怒り!(12)
また黒装束の女性の思い。その意図が彼女、二国の太后殿下。皇后シルフィーには嫌と言う程わかる。理解できるから。「クスクス」と、意味深に笑みを浮かべ漏らす。
そして漏らし終えれば女王シルフィーは「ハイー!」と、今度こそ掛け声──。己が駆る。跨ぐ。馬の腹部左右を軽く蹴り。前進、走れ。走るように促すのだよ。すると彼女の駆る馬は真っ直ぐに。シルフィーの主さま、夫、二国の王である健太の許へと走りだすのだ。
彼女、シルフィーの白馬の王子さまが。自分以外のメス、女性と優艶に戯れている場所、側に向けて勢い良く。樋爪の音を立てながら走り。着く。到着をする。から。シルフィーは、自身の唇を開いて。
「あなた~」と、声をかける。
それも? 大変に憤怒しながら。と、いう感じではなく。自身の掌の上で抗う。孫悟空を見詰める仏のような微笑みを浮かべながら。未だ他所、自分以外の女性と優艶に戯れている少年王健太へと声をかけた。
「……ん? 何? シルフィー?」
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