第114話 可愛い王様の嫉妬と怒り!(6)
まあ、そう言うことだから。また話しを先へ、先へと進めることにして。
「どうしまようか、閣下?」と。
黒装束を身に纏う女性から問われた。ジャポネの女王シルフィーなのだが。先程彼女は、間者の女性から此の国の女王アイカと、彼女の近衛隊隊長件、一領主であるウォンとの邪で淫ら。主を平然と蔑ろにする優艶な行為である不倫をしている可能性がある。……ではないか?
ヒソヒソ……。
「女王アイカ様と、此の国の近衛隊の隊長であるウォンとが只今、王の目を盗んで二人仲良く不倫している最中のようで御座います」と。
黒装束を身に纏う彼女が、ジャポネの女王シルフィーへと告げれば。
「そう、そうなのね……。相変わらずなのね。あの二人は……。本当に節操がないというか? 自分達の置かれている立場がわかってない。と、言うか……。本当に致し方がない人……。あの二人は……」と。
ジャポネの女王であり。実質二国の皇后両陛下と言っても過言ではない女王シルフィーは、こう言葉を漏らし終えると。
「さてさて? どうしたものか?」と。
己のツンと尖った顎に指を当てながら言葉を漏らし思案──。
それも? 己の愛する主、二国に少年王である健太の方をチラリと見詰めながら穏やかに「フフフ」と微笑を浮かべる。と、いうことはないよね。
ジャポネの女王シルフィーは白馬の王子さまのことを心の奥底から愛している。
それも? 彼女は時の女神といっても過言ではない人物……。女神さまなのだから。自分自身が、己の主、夫である健太の死に至る迄の成長期で一番良い年齢、頃の容姿……。可愛い頃の白馬の王子さまを、この世界、大陸、この地へと、彼女の夫として召喚をしている訳だから。
今の二人──。
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