第10話 僕の嫁はオークの酋長!(3)

 ここは何処なのか? と、少年が思うよりも?


「(ここのお城は、同じ木造造りだとしても、天守閣があるようなお城ではなく。神殿造りのように見える)」と。


 少年は思う。まあ、何処のお城と見比べているなかわからないけれど。彼は思うのだが。


 やはり、己が男王となる此の国のことが気になるのか?


「アイカさん?」と。


 女王アイカへと声をかける。


「ん? 何だ? 健太?」


 自身が男王こと、少年へと、夢中で甘え堪能している最中に声をかけられ、中断……。




 だから女王アイカは怪訝な表情──。不快感をあらわにした様子と。重たい声色で、健太へと言葉を返すのだ。


 でも、女王アイカの男王。王子さまは、妻の怪訝な表情を見ても、気にした素振りもなく。


「アイカさん、この町は? 堀や高い塀に囲まれた仕様の、城塞都市なの? それとも? 町の周りには堀や、高い塀も何もない……。そう、防御機能が全く備わっていない。只人が住むだけの町なのかな?」と。


 健太は何故か? こんなことを女王アイカへと訊ねる。

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