巻頭

北州公の辞

経緯

 本書は、わたくし(※1)がホアラ候[ノルセン・サレ]に無理強いをして、「短い内乱」に関して書いてもらった回顧録である。

 「短い内乱」は西征の失敗からはじまったが、ホアラ候はそれに参加していただけではなく、内乱における最大のいくさであるロスビンの戦いにも一将として参陣している。

 また、内乱を生き抜く中で、州馭使をはじめとした各州の重要人物の知己を得ており、彼らのひととなりにも詳しい。

 そのため、わたくしはホアラ候の体験したことが書き留められれば、後世の史家に役立つだろうと考え、候に回顧録の執筆を依頼した。



※1 わたくし

 巻頭は、サレの報告書に、ロナーテ・ハアリウがつけ足したものである。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る