第16話 初めてのアルバイト
私は主治医の許可を貰ってから、気になったアルバイトに応募した。
応募後はすぐに連絡が来て面接をした。人手がたまたま足りなかったのかすぐに決まって、研修を受けることになった。
初めての社会に最初は不安だった。でも、わからないことはちゃんとわからないと伝え、自分のペースで無理せず働いた。
仕事内容は単純な作業で、荷物などの仕分けだった。特に難しいスキルを求められる仕事ではなかったので、私は一年以上そのアルバイトを続けることができた。恵まれたことに、一緒に働く人たちがみんな優しくて丁寧に教えてくれたから、無理なく楽しく続けられた。
そして、私は念願の野球観戦を友達とまたすることができた。それが嬉しくてどんなことも頑張れた。
私にも、頑張れば会える友達がいるのだと嬉しくて嬉しくてとにかく嬉しくて、日が経つほど明日が明るくなっていった。
原動力があったから、私は出来る仕事を少しずつ増やし自信も増えていった。
そして、私は野球場で出会った友達に誘われ、選手の追っかけを始めた。
それからは、少ない給料の中で工夫しながら北から南まで選手を追っかけた。すると、いつのまにかたくさんの仲間が私に出来た。
私は初めて自分の力で知らない土地にある球場を訪れた時、とても感動した。私には見たことのない景色や、会ったことのない人がまだまだたくさんで、きっと自分には知らない道がこれからたくさんあるのだと衝撃も受けた。
それが何よりも嬉しくて、もっともっと新しいことに挑戦してみたいと考えるようになった。
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