40 父からの手紙、セニョーレ島を頼んだぞ。    

 あれは、寅次郎の親父が私を誘って始まった事だった。


 俺は、マリン星に帰って来た。漸く、旅を終えて・・・。父親を殺して・・・。少し、寂しさを覚える。


 「坊ちゃん、見て下せえ。」

 其処には、死んで横たわっている、寅次郎の分身体が横たわっていた。


 「此れは、一体・・・。此れから俺たち如何すればいいでやんすか。」


 セニョーレ島 海底実験施設モルトバ。


 鏡の部屋。


 僕は、寅次郎さんを殺した。


 マルコのおっさんにも、セニョーレ島の、人達に申し訳が立たなかった。


手紙を見つけた。


 菓子太郎へ。

 この手紙を読んでいる頃。


 御前は苦悩している事だろう。


 分かっている。


 未来の俺はそうなる事を望んでいた。


 そして俺もだ。

 お前が俺を殺し、そして、摩訶不思議学校校長 マクベスを倒した。


 其れは予め決められていたシナリオ。


 全ての事には意味がある、そう思わないか、我が息子よ。


 仕事ばかりで、可愛がってやれなかった我が息子、最後の反抗期を私の死で償えるならば安いものだ。


 忙しくなるのはこれからだぞ。


 此れから苦難が待っている。


 また、会うときもあるかも知れない。セニョーレ島を頼んだぞ。

                         喜界島 寅次郎

 胸が震えた。

 父親の意志を継いで必ず、セニョーレ島を守る。

  

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