残された者

雅美は修を置いて天国に行った。修にとって頼りになる姉だった雅美を失ったことは修の心に火をつけた。修は遺体確認のために呼び出された。

「間違いありません私の姉です。どうもすみません」と言って修は深々と頭を下げた」

修にとって姉は憧れる社会人だった。

「姉ちゃんみたいに周りから頼られたい」

修は姉をきっと超えられるような大人になりたいと姉の後ろ姿を見て育った。

「姉の雅美は、そんな気持ちを気付いたのだろうか?」

姉には黙っていようと修は考えていた。そんな最中事件が発生した。修は雅美のことが気になっていたときだった。

「なんか嫌な気持ちになるな」

修の表情が強張っていた。やはり的中した。まさか変な勘が当たるとは思わなかった。雅美のことが心配していた修は、着いて行けば良かったと後悔していた。

「俺と一緒いればこんなことはなっていなかったはすだ」

修は雅美の遺体を見ると目を合わせることができなかった。

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