砂時計
砂時計になりたいと思っていた
砂時計の中をさらさらとすべり落ちる砂粒のひとつになりたかった
何度でも繰り返す時間の中で
流されるままに時を刻めるならば
何も考えなくていい
何も悩まなくていい
永遠にひっくり返る時間を繰り返すことが
幸せなのかも考えられないまま
考えたくないから
砂時計になりたかった
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