フロント嬢の憂鬱
「・・・・・・お疲れ様です」
「はい。お疲れさん」
そんな一言
一つ階を降りると、夕食の時間だからか誰一人いない浴場前に
(なんか今日は一段と疲れたな・・・・・・何でいつも私なんだろう・・・・・・)
ため息一つ吐きながら、奥の
想像しかけた嫌な顔を消そうと頭を降り、服を脱ぐ。制服のままここに来れたら楽なのに・・・・・・。一応お客様に見られないようにとの
愛しの
***
「はぁ・・・・・・気持ちいい」
でも、この癒しは他のところと少し違ってる。この温泉地で、源泉の真上に立つ宿屋はここだけ。おかげで天気に左右されやすい天然温泉の温度は、例え雨の日だろうと高温を保った湯船が多い。寒い日だろうと芯まで温まる。それだけは選んだ自分を少しだけ褒めたところだった。まあ、対お客様だから嫌な
(ほんと、あの
自分の好きな子だけ優遇する人。私見では、どこの会社に行ってもいるだろう人。そんな人にゴマを
自分はただ、幼い時に接してくれた優しい
ただ単に、私の結婚が気に食わないってだけって言うのが笑えるところ。人の幸せを祝わずに
心の安寧は癒しのおかげで保たれているけど、体調面に不調をきたす様になってしまった。まさかのドクターストップ。もうこの癒しとの
今日も残り数週間で出会えるお客様のために、嫌な感情も泡と一緒に洗い流す。心の安寧を保つための逢引きに、しばしの時間
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