第35話 敗軍の将は勇を語る可らず

 ■亡国の大夫は存立を図る可らず


 ハールーン・アッシードとその麾下の勇兵七千は、黒百合の聖女を捕縛せんと最果ての迷宮を取り囲んでいたペルシアハル帝国皇太子の遠征軍三千を背後から急襲。呼応するように黒百合の騎士団が迷宮から出撃。正に前門の虎に後門の狼。皇太子の遠征軍は、一刻かからずに一人も残さず文字通り殲滅された。


 最果ての迷宮の入り口付近、ハールーン・アッシードは跪き頭を垂れて、黒百合の聖女アファーリンの前に控えている。


「返らぬ繰り言でございましょうが、貴方様には外法を用いてはならないと申し上げました」


「面目次第もございませぬ」


「此度、貴方様は深淵の魔女様の御慈悲に救われました」


「如何にも承知いたしております」


「外法を乱用した私たちは一天四海に復讐されても不思議はないのです」


「神助でありましょう」


「神々は何も仰せではございません。恐らくは魔女の娘たちが遊惰放逸なるが故でありましょう」


「東征軍に於いて、コーニア一族の妄動を許したのは、私めにございます。如何なる処罰を……」


「……」


 黒百合の聖女、溜め息を一つ。


「身内で争い殺し合いを演じている隙に、東の国は、第一王女と女辺境伯が勢力を拡大して、帝国に比する力を得ました。それは、身罷ったアッシードの総領の悪手によるものです。南洋都市国家同盟は早晩、東の国に併呑されるでしょう。四海を収めていた帝国は今や落日を迎えようとしております」


「非才の身にて力及ばす申し訳ございません」


「帝国の将軍たちは武辺者ばかり、貴方様のように思慮深く物事を進める者はおりません」


「……」


「アッシード総督。この事態を如何にせんと欲しますか」


 ハールーンは、黒百合の聖女を仰ぎ見るも数拍の後、再び顔を伏せ、沈鬱な声音で応えた。


「敗軍の将は勇を語る可らず。亡国の大夫は存立を図る可らず。古来からの慣わしと心得ます」


「帝国は未だ失われてはおりません。そのような心持ちで私の補佐ができると?」


「……」


「事は急を要します。白曼珠沙華の聖女様が、深淵の魔女様の軍勢三万騎を率いてウルゥムに入城されました」


 白曼珠沙華の聖女の奇跡の発動がたとえ千哩の彼方にあったとしても、黒百合の聖女は鮮烈な表情性を以て精確に感じ取ることができた。故に彼女が敬愛する白曼珠沙華の聖女が何処にいても直裁的に判る。最果ての迷宮の最奥にあって、ウルゥムに白曼珠沙華の聖女の存在を覚知していた。


「俄には信じ難き事にございます」


 黒百合の聖女は、ハールーンの返答にゆっくりと頷き、そうして目を伏せた。


「深淵の魔女様の意図が那辺にあろうとも、我らは自ら帝国の矜持を示さねばなりません」


 そう語ると同時に黒百合の聖女は、自身の言葉によって焦りが湧き上がるのを感じた。


皇太子愚か者が自ら器量無しと認め、帝都の奥深く籠っておれば、あるいは最悪を避けられましょう。ですが——」


 彼女は聖女ゆえに未来視ができる。皇太子がミットヘンメルの遠征軍に敗れて荒野に倒れ伏す様が鮮明に見えていた。ミットヘンメルの戦上手たちは弑虐された皇帝の仇を易々と討ち果たす。


「もしもウルゥム近郊であの愚か者が討たれるような事があれば帝国の分裂は免れないでしょう」


 帝位を継ぐためには皇女として簒奪者を討たねばならない。だが、残念なことに、この時この場所においては、最早不可能であった。未だ還俗の儀を執り行っていない上に、帝籍の確証を世に示していない。しかも、最果ての迷宮からウルゥムまでは余りにも遠く、早馬を昼夜問わず駆けさせたとしても三日はかかる。戦の山場には間に合わない。

 ミットヘンメルの遠征軍と一戦交えて皇太子が討たれれば、継承権は皇太孫に移譲となる。無駄な争いを避ける為の伝統である。


 万軍の将たるハールーンは、最後の帝位継承者にして聖女の言外を畏れを汲むも言葉を発することはなかった。


「……」


 彼は、将器には似つかわしくなく無駄に身を縮め、無言で控えている。黒百合の聖女は、やや呆れ気味に偉丈夫を暫し見つめた後、棘のある言葉で語り始めた。


「なれば、好きになさい。貴方が隠居しようと他国に移り住もうと、最早、私の——」


 黒百合の聖女がそう言い切る前に、邪魔が入った。


ってば、素直じゃない」


 突如として顕現した希求の娘にして魔女の娘たるグレイシーが黒百合の聖女を背後から包み込むように抱きしめる。二人の少女からが溢れて周囲を塗り潰す。常人には甚だ迷惑。黒百合の聖女が結界を展開して、ハールーンの勇兵と黒百合の騎士団を護る。外なる神たる希求の娘の神気を浴びて正気を保てる者は、聖女か勇者、或いは魔女の眷属。常人には耐えられない。


「希求様……」


「……」


 白き魔女は惚けたような笑みを浮かべて何も応えない。黒百合の聖女は、諦め気味に語りかける。


「希求の魔女様。お力を抑えていただけますと幸いです」


「むぅ……」


「……グレイシー様」


 黒百合の聖女は、已むなしと希求の魔女の名前を呼び、頬を寄せているグレイシーの唇に寄せ、囁くように話し掛ける。


「お願いします」


 そう請われると白き魔女は満面の笑みを浮かべて弾む様に応える。


「あーちゃんのお願いなら何であれ何回だって叶えてあげる」



 ■肉を以て餓虎に委す


 ペルシアハル帝国皇太子の軍勢とグナイゼナウ侯爵率いるミットヘンメル南西連合軍は、カネヒラの目論見通りにウルゥム近郊の丘陵地で戦端を開いた。

 皇太子は、堂々たる陣容の近衛兵団を率いて、丘陵地エリィードゥの中腹に薄く広く龍馬を展開している魔女の傭兵団と対峙していた。彼が大声を轟かせ号令を発すれば、近衛兵団は豪奢な鎧を輝かせ、全軍突撃を開始。乱れる事なく整然と、それでいて怒濤の勢い。魔女の傭兵団に駆け迫る。


「馬格が違うな。流石、ペルシアハル帝国の近衛兵団だ」


 カネヒラは、他人事の様に皇太子に率いられた近衛兵団の騎馬突撃を眺めていた。だが、傍に控えていた重装の偉丈夫ドナルドは首を横に振る。


「高陵に向うこと勿れ、背丘に逆うこと勿れだ」


 ドナルドが呆れたように言葉を漏らすが、カネヒラは龍馬が小さいから仕方ないさと返した。


「敢えて言うなら、餌兵には食うこと勿れだろ?」


 帝国の近衛兵団は確かに滅多にお目に掛かれないほど立派な騎馬で編成されている。ミットヘンメルの西方域の騎馬に比べて一回り大きくて強勢に見える。カネヒラは我が事ながら正気を疑うとぼやきつつ龍馬を促す。彼の龍馬はクゥエッと鳴くと、黒灰色の鱗を鈍く光らせて、頭を低くして太い尾を斜面に並行に持ち上げ、ゆっくりと歩み始めた。


「非常識はお互い様ということさ」


 カネヒラは、鋭卒に正面切って抗するわけだからなと付け加え、敵の騎馬突撃の正面へと手綱を捌いた。その動きに応じて魔女の傭兵団が一斉に動き出す。龍馬の軍勢は勢いに乗り風のように丘を駆け下る。

 二足歩行の龍馬たちは、四つ足の馬からは想像出来ない動きで、次々と敵騎兵の馬群をすり抜け、あるいは飛び越え、衝突することもなく瞬く間もなくすれ違う。皇太子軍の騎馬突撃の衝撃を受け止めるモノは何もなかった。彼らの騎馬突撃は、ただ幻を擦り抜けたように緩やかな丘を無駄に駆け上がることになった。

 虚を突かれたペルシアハル帝国の近衛兵団だが、隊列はみだれなかった。皇太子の檄により各々隊は即座に的確に行動する。急停止することなく、走らせながら弧を描き、平頂に至る手前まで下りへと転じて、敵軍の背後に喰らい付くべく駆降りる。


 千転万化する戦場では、戦術選択の判断は難しい。一度、平頂で隊列を整え再度突撃も常套であろう。それでもなお、この時は複数に分かれ止まることなく降り下る方が良策と言えた。実際、ミットヘンメルのグナイゼナウ侯爵と魔女の傭兵団長のカネヒラは、頂上付近に魔力爆縮を起こす魔導具を広範囲に仕掛けていた。高地を無抵抗で明け渡すことで罠に陥れるという古典的な策であった。

 敵方の皇太子は戦の流れや勢いに重き置くことを好む。故に幸運にも地雷の罠には掛からなかった。確かに彼は凡庸ではない。ミットヘンメルの遠征軍の戦術を読み切っての判断であった。尤も、カネヒラは予測の埒内とばかりに、次段の策を発動させる。


 左右に分進した皇太子の近衛兵団の隊列が伸びる。皇太子を守るべき中央が薄くなる拍子を逃さずに、隠者の結界で平頂付近に隠蔽されていた魔女の傭兵団の伏兵が動き出す。

 

 カネヒラが好機を違わず、左顳顬の辺りに固定された遠隔対話の魔導具を起動して、『フランク!!』と呼びかければ、フランクが『おうッ!』と応えて、大剣を背に迷いなく龍馬を疾駆し、麾下の中隊を伴って敵の総大将の隊列に後背から襲い掛かった。


 フランクは、南方の辺境にあって、神々との繋がりを有する数少ない冒険者だ。実のところ、彼は勇者にも匹敵する力を持っていると噂されていた。まともに斬り合って彼に勝つことのできる相手は世界広しと雖も極めて限られている。敢えて挙げるにしても、嘗ての剣姫と謳われたレイラ・ライエン・ベスタブルクだ。


 この時、ペルシアハル帝国皇太子は、只々不幸であった。


 それは神々の怒りだったのかもしれない。フランクに率いられた中隊は、平時の何倍もの神々の加護が与えられていた。力と速さと鋭さが増しに増した龍馬の中隊は一気に敵の隊列を食い破った。


 誰もが呆気に取られた。首を飛ばされた皇太子も驚愕に目を見開いたままだ。フランクの一声、豪雷の如く響き渡る。


「敵将!討ち取ったりッ!!」


 フランクの配下の騎兵の一人が跳ね飛ばされた皇太子の首を見事に抱え取ると、敵近衛兵団が正気を取り戻す前に、一番手柄の中隊は脱兎の如く離脱する。


 カネヒラは、麾下を率いて大きく弧を画くように龍馬を走らせ、煙と閃光を撒き散らす手榴弾を敵軍に放り込み、混乱させる。爆音と怒号。正気を取り戻した皇太子軍の残兵たちは、復讐せんと魔女の傭兵団に襲いかかった。敵兵の絶叫と敵騎馬の嗎。何百、何千という蹄の音と剣戟の音。その場に居合わせたすべての者の耳を聾する程だ。


 カネヒラとドナルドは、乱戦から距離を取り、並足の龍馬を互いに寄せて違和感を伝え合う。


「呆気ない。近衛の動きも奇態に過ぎる。どう見る?」とカネヒラがドナルドに問いかける。


「皇太子の影武者か、或いは——」と重装の偉丈夫が眉を顰めた。


『カネヒラ。そいつには変な召喚の呪術が仕込まれているよ』


 空の彼方で下界を睥睨している虚空の娘にして魔女の娘ドロシア=エレノアから声が届き、カネヒラの脳裏に響く。聞こえたかと目配せすればドナルドも頷く。


「捨石……」とカネヒラはドナルドが言わんとしたことを察して同じように顔を顰めた。


「奴の子供は皇太孫含めて三人だったな」とドナルドが付け加えた。


『骸の上で呪因が渦を巻いているから気をつけてねぇ〜』


 虚空の娘にして魔女の娘の薄笑いを含む声が響けば、それと同時に敵兵の動きが止まる。乱戦が佳境を迎える頃合いにも関わらず、エリィードゥの戦場が粘りつくような空気に包まれる。


『カネヒラ!木偶人形相手じゃ戦にならんッ!!』


 ジョージが遠隔対話の魔導具を使って異変と不満を告げる。


『無抵抗の敵兵を殺すのは美しくない。カネヒラ如何にッ!?』


 ギルモアが自らの戦の美学にそぐわないと撤兵を薦める。


「カネヒラ!召喚術だけじゃない。眩瞑の呪術だ」


 ドナルドが敵兵が無反応になるという異常事態の原因を看破する。深淵の娘にして魔女の娘たるアデレイドの護符を身につけている魔女の傭兵団には一切の呪術が無効。故に粘りつく様な呪因に気づくことは難しい。しかし、古参の冒険者であり有能な武人でもあるドナルドは呪術師の悪意を的確に見抜いていた。


『帝国は味方を背後から攻撃するんだね。変わってるぅ〜』


 虚空の娘にして魔女の娘は実に楽しそうだ。人間の愚かさが好物なのは正に魔女であろう。その愚行を成しているのは帝国ではなく、帝室の乗っ取りを企てているコーニア一族なのだが、今さら訂正する必要もないだろうとカネヒラは思う。


 人と人が争う戦場に場違い甚しい迷宮深層の魔物が召喚されつつあることは明らかだ。やがて皇太子の骸の上にカネヒラにも目視出来る程の密度に収束した呪因が蠢き出す。彼は桁外れの魔物の気配が湧き上がって来るのを感じた。今、ペルシアハル帝国の帝室内部で蠢く連中の意図に憶測を巡らせる場合ではない。目前の魔物の対処に集中すべきだが、「あゝ、そうだったのか……」とカネヒラは臍を噛んだ。


 あの夜の泣き女バンシーもそうだった。敵は呪術師コーニア一族。彼らは迷宮深層の魔物を自在に地上に顕現させ縦横に操る。彼らは自領を汚損する呪術を仕込むことに躊躇することなかった。敵も用意周到。カネヒラの「戦場における悪辣さなら負けない」という自負が揺らいだ。


 戦理を会得している戦の玄人過ぎるが故に、悪名高い呪術師一族の愚かさに思い至らなかったのは、当然のことであった。敵兵を贄にするならばまだ理解できる。まさか自軍の将兵を贄にするなど戦理に悖る。

 可能性だけならばあり得ると評することは誰にでもできる。その事態に備えるなど、根っからの戦人である彼にとって想定外だ。その様な下策で一時的に勝利を収めたとしても次が続かない。自軍の士気をどん底まで落とすだけに止まらない。反乱を招いて自軍を崩壊させるのが目に見えている。


 ここに来て、敵の呪術師の悪意を思い知る。毎度のことながら厄介ごとは彼の元に押し寄せる。カネヒラは苦虫を噛み潰した。


「愚かだ——」と不機嫌さを伴い、不意に息が漏れる。


「やはり贄か……」とカネヒラの傍に控えていたドナルドも状況を理解した。彼の表情も険しい。


 カネヒラは、遠隔対話の魔導具越しに麾下の中隊長に指示を与える。


『ジョージ隊とギルモア隊は全速で右翼側から離脱し、侯爵様の本陣を固めてくれ』


 彼には、如何なる魔物が這い出でるのか、凡その当たりがついていた。故に神々の恩寵の残り香の強い兵士達を退避させる。魔女の娘の護符は呪術への対抗力を与えるが、僅かであっても神々の恩寵が漏れ出るのを抑えることはできない。神々の恩寵は迷宮深層の魔物の憎悪を焚き付ける。被害が敵軍だけではなく自軍にも広がるのは避けるべきだ。カネヒラは、彼の両翼に控えるスティーブとドナルドに落ち着いた声で指示を飛ばす。乱戦の中でも能く声が通る。


「スティーブ隊とドナルド隊は下馬!円陣防御!」


 カネヒラの意図を汲んで、ドナルドが続ける。


「スティーブは神聖結界を展開」


 カネヒラは対魔物用の青い弾頭の擲弾を擲弾筒に装填し、呪因の渦巻く中心へと数歩進み出でて凝視する。正体を見極める為だ。


「擲弾用意!青ッ!急げッ!!」とドナルドは麾下の兵士達に命令を轟かせ、その後、カネヒラの傍らに歩み寄り「カネヒラ。今すぐに散らした方が良くないか?」と尋ねた。


「他に何が仕込まれているか分かったモノじゃない。。それには——」


「あれが五十頭百碗ヘカトンケイルなのかッ!?」


 ドナルドが驚愕する。神代の時代ですら厄介な魔物とされている脅威の存在だ。


 冒険者組合の書物や冒険者たちから見聞きしたことはあるが、百戦錬磨の冒険者のドナルドでも初めての実遭遇であった。


 カネヒラは、目前に顕現しつつある巨大な魔物について簡単に説明し、北方地域だと偶に遭遇することがあると告げる。中央大陸北方の複数の迷宮深層で百手に遭遇し、抗戦した経験から、阻害することなく素早く実体化させた方が仕留め易いと知っていたのだ。


 依然、敵兵は攻撃を仕掛けることなく退避もしない。ただ呆然と呪因の渦を漠として見つめている。このままでは、呪術師の目論見通り、迷宮深層の魔物の糧にされる。


 ぬるりと巨大で禍々しい姿の五十頭百碗ヘカトンケイル。カネヒラが百手と呼ぶ迷宮深層の魔物が姿を現した。


「ドナルド。仕留めるぞ。行けるか?」


 自分の龍馬を招いて、直ぐに跨り、ドナルドに合図を送る。今この時からは戦人ではなく、融通無碍なる古参の冒険者であるべきだ。


「無論ッ!」


 ドナルドもその場に伏せさせていた龍馬を立たせて騎乗。実体化した莫迦げた大きさの骸骨群体に龍馬の鼻先を向けた。続けて、「スティーブ!」と叫ぶ。


 青髪の司教の反応は素早く、問いかけに短く的確に言葉を返す。


「四半刻だ」


 それは百手が放つ瘴気に対抗する結界を継続維持可能な時間のことであった。ドナルドは頷き、カネヒラは助かる、と声を上げる。


「無理をさせるが、結界維持に専念してくれ——」


 言い終わる前に龍馬が駆け出した。巨大な魔物との距離を一気に詰める腹積りだ。

 

「拍子を過たずにカネヒラに合わせて擲弾を発射せよッ」


 ドナルドは、直ぐにカネヒラの意図を理解し、部下に命じるとカネヒラの後を追う。


 地上に顕現した百手は、無数の巨大な腕を四方八方に伸ばすと、鞭のようにしならせ振り払い、叩き付けて、周囲の帝国兵の命を刈り取り始めた。刈られた命は赤黒い靄となり、百手の骨に纏わりついて、蠢く肉へと変化する。


「これ以上、人の命を喰わせると手に負えなくなるぞ」


 ドナルドは、迷宮深層の魔物が人命を糧にして力を増すことを思い出すと、全く厄介なことになったと息衝いた。目前の骸骨の群体は、見る見るうちに名状し難き神代の巨人へと、その姿を取り戻しつつあった。


 ■悪をにくむこと讐の若し


 カネヒラは不機嫌であった。帝国の乗っ取りを図るコーニアの片棒を担がされるなど、真っ平御免だと心中で管巻くが、そうしたところで、この状況を変られる筈もない。詰まり無駄。御託は退け置き、ただ深層の魔物を叩くために進むのみだ。


「カネヒラ!呪核の位置はわかるか?」


 彼の背後から声が届く。振り返らず、応じて叫ぶ。


「上だ。上。一番上だッ。潰すぞ」


「右脚元を払う」


「頼んだ!」


 魔物の触手の攻撃は全て空振りにおわる。龍馬は更に加速する。カネヒラは向かって右へ。百手の左側面に回り込む。


「喜べ。聖女ちゃん特製の聖水だッ!!」


 擲弾を水平発射。弾体は鏑矢のように特別な音を発しながら深層の魔物に命中。間髪入れずに曲射された数多の擲弾が魔物へと弾着した。カネヒラたちの目論見通り、ぐらりと揺れるて百手の足元が崩れる。だが角度が不味い。体高十丈30mほどの迷宮深層の魔物が、ガラガラと音を立て無数の人骨をばら撒きながら、カネヒラに向かって倒れ込んだ。


 普段であれば、余りの味の良さに気を失いそうになったか、などと軽口を叩く場面ではあるが、今、そんな余裕などない。彼は忌々しそうに舌打ち、心中、お約束過ぎると毒づいた。あわや倒壊に巻き込まれそうになる。


 紙一重で切り抜けたが、結果は残念、百手を仕留めるには至らず。白曼珠沙華の聖女の聖水の効果は不思議なことに限定的であった。百手が崩れ落ちるよりも、素早く呪因が集まり、次々と損傷部位が再生する。


「気にいらねぇ……」


 至高と喧伝される白曼珠沙華の聖女の聖水で呪因が霧散しないのは何故か、術者ではないカネヒラにはそれが分らない。違和感しかない。とは言え、神代の頃から恐れられる深層の魔物である百手が長考の猶予を与える筈もなく、カネヒラと龍馬を狙って凄まじい勢いで十数本の触手を次々に叩きつける。


 蜿るように巧妙に龍馬を走らせれば、振るわれる触手を全て躱すことができたが、更なる違和感。以前、迷宮で遭遇した百手に比べると動きにキレがない。カネヒラは魔物の物理攻撃の圏外に易々と抜け出した。彼は後方を窺う。


「ぶっ倒れたままか……」


 この恐るべき深層の魔物が何かに押さえつけられているように蕪雑に蠢いていた。無数の意思が無秩序に衝突している様子にも見える。この百手が度外れに得体が知れない故に、カネヒラはこのまま倒しても障りが無いのかと迷う。


 不意に背中に柔らかさを感じると天界の芳しい薫りに包まれた。


「戦場嫌いじゃねーのか?」


 カネヒラは前を向いたままで、ぶっきらぼうに尋ねれば、柔らかで耳馴染みの心地のよい声が返ってきた。言葉自体には棘がある。


「嫌いさ——」


 キースが転移してきて彼の背中に抱きついている。深淵の娘にして魔女の娘たるアデレイドが送りつけたのであろう。


「もう、扱いが雑なんだよ!」


 キースは諸々不満を表明する。


「そりゃ残念」


 態々、不満を述べさせるためだけに、移動体の上にピンポイントに転移させる訳もない。キースも深淵の魔女が組み上げる判じ物パズル一片ピースの一つ。カネヒラは仕込みの仕上げと言ったところだろうと判断した。


 数拍の後、背後で大きな音。土埃が立ち上る。龍馬には死角が殆ど無いので、後方からの百手の叩きつけであっても容易に躱わす。


「彼奴は。カネヒラにもドナルドにも渡さない」


 キースのやや大仰な言い回しに、カネヒラは引っ掛かりを覚えた。召喚されたばかりの魔物に因縁などある筈はない。ならば、キースが己の獲物とまで言い切る根拠があるのだろう。大方、キースの死霊術が感知できるがこの百手から放出されているに違いない。例の泣き女と同じ。要するに、キースが目の仇にしているは、深層の魔物を遠隔から操る為に、その意識を半憑依させているのだ。

 幾ら呪術師と雖も、深層の魔物に憑依するなど通常ではあり得ない。不死者の王でも無い限り彼我の境界が曖昧となる。やがて自我が失われて魔物に同化してしまう。しかし、コーニア一族は何らかの手管で自我喪失を防いでるのであろう。そうなると、カネヒラとキースがやるべきことは一つ。その手管を破るだけだ。


 カネヒラは、キースが呪術者と百手の間を断ち切ることのできる間合いまで、再度距離を詰めると決めた。


「好きにしろ。さあ、飛ばすぞ。振り落とされんなっ!」


 龍馬は体を捻るように急激に体勢を変えて、百手に向かって、跳ねるように疾駆する。カネヒラもキースも心得ている。龍馬の動きを阻害しないように姿勢を変えて重心を移動することで一体となった。


 百手はカネヒラたちに巨大な頭部を近づけると顎門を広げた。


「ツラ向けンなッ!」


 カネヒラの予想を超える速さに思わず言葉が漏れる。


 瘴気の放出か、あるいは衝撃波か、急いで擲弾を再装填して擲弾筒を構えるが、間に合わない。幸運にも放たれたのは——


「く゛ ぃ゛ り゛ ぃ゛ ぃ゛ ぃ゛ い゛ 」


 怒気に絶望と色欲が入り混じった吠え声だった。


「脈絡なくて助かったぜ……」


 カネヒラは、何故に単なる咆哮なのかと訝しむも、敵が隙を晒すなら、これ幸いと乗っかるのはお手のもの。それが古参の冒険者だ。更に掛け声。龍馬が応えて速度をあげる。キースの射程に入るまで一気に距離を詰めた。


「うわぁ、気持ち悪い。やっぱ、カネヒラに任せる」


 カネヒラは怯んでる場合かとキースを叱咤。双剣を抜いて備えろと言い聞かせる。眼前には、人の身の丈ほどの大きい頭蓋。カネヒラが擲弾を放ってば、一瞬のうちに着弾。破裂した擲弾の轟音に化け物の絶叫が混じる。深層の魔物の左眼窩が吹き飛び、鈍色の呪核が露出。


「呪核だッ。やっちまえ!!」


 カネヒラの龍馬は軽やかに百手の薙ぎ払いを躱す。キースは、カネヒラの肩を蹴って、ふわりと飛び上がると、半分が吹き飛んだ魔物頭部に乗り移る。


 ——随縁放曠。


 キースは呪因を払い、呪術師と百手との縁を断ち切る。直ぐに双剣で呪核を切り付けた。金属と金属が激しくぶつかり合う音が響く。通常ではあり得ない。彼の双剣は魔力の塊だけを切り裂く。牛酪を切る程度の手応えで終わる筈だった。


「硬っ……真銀ッ!?なんで?」


 キースが戸惑っていると、全く都合良く、彼の双剣の嘗ての持ち主であり死霊術の真髄を知る者の記憶が脳裏に流れ込む。次の瞬間、キースは状況を直裁的に理解した。否応なしである。


「下手くそかッ!」


 キースは、己の読みの甘さに苛立ち、呪術師の未熟さも罵倒した。


 初学者が呪術を始めて扱う時、小さな真銀の器を用意して呪因を注いで呪核を成す。これは使用者の魔力を超える魔物を迷宮から召喚する手管。召喚された魔物は。真銀の器に込められた呪因が霧散するまでは召喚者の前に留まる。呪因が霧散すれば魔物は迷宮に帰還する。

 繰り返し同じ魔物を召喚することで、召喚者は己の魔力を魔物に馴染ませることができる。但し、真銀の器を用いる限り、召喚者は魔物を操ることはできない。目前に魔物をただ召喚するだけだ。魔物の方も自らの意志で動くことはできないので、経験の浅い召喚者の安全は確保され、この訓練は繰り返し行うことができる。

 そうして呪術者が召喚術に馴染めば、魔力だけで召喚用の呪核を形成できるようになり、真銀の器を使わずに魔物を召喚し、操ることが可能になる。

 詰まるところ、呪術の初期訓練用であって実践に用いることはない。一周回って、他の用途を考えるならば——


間抜け落としブービートラップかッ」


 馬鹿ばかしいとキースは口に出した疑問を直ぐに否定する。


 深層の魔物を召喚するのに必要な膨大な呪因に耐えうる真銀の器を作り出すことはできない。物理的な強度限界が存在するからた。無理に詰め込んでも魔物が顕現する前に器が壊れてしまい目的を達することはない。キースも知っている常識であった。

 驚いたことに、コーニア一族の呪術師はそれをやってのけたのだ。更には、頗る異常な状態の魔物を操って見せたのだから、冷静さを欠いた今のキースには、理解の範囲を超えた不条理に思えた。


 ——気色悪い……


 ともあれかくもあれ、キースが呪核の器を壊したということは、手綱が切れた暴れ馬のように、この百手は手がつけられない状態になるという事だ。結果的に非常に有効な間抜け落としの罠ということなのだが、その無駄に高度に洗練された呪術に気を取られて、数拍の間ながらグダグダと考えていたキースが巨大な頭蓋骨から落下した。


「あッ——」


 振り落とされたキースに向かって魔物が吠える。


「え゛ み゛ り゛ ぃ゛ ぃ゛ ぃ゛ い゛ 」


 ——何故、エミリー?


 キースは戸惑う。動きが鈍ったところを百手に押し潰されそうになったが、寸手のところで、直ぐに沓を返してきたカナヒラによって掬い上げられた。彼は羽毛のように身を翻してカネヒラの背に張り付くように龍馬の鞍に跨った。


「キース。いつからエミリーになった?」


「何言ってんのさッ!?」


 百手は巨躯を揺らし、凄まじい勢いで這いずりながらキースに迫る。


「え゛ み゛ り゛ ぃ゛ ぃ゛ ぃ゛ い゛ ろ゛ れ゛ ん゛ ン゛ ン゛」


 カネヒラの龍馬は背後からの百手の叩きつけを再び見事に躱す。


「くっそがッ!」


 巨大な魔物相手ならば足下安定。カネヒラたちは魔物の内懐に退避した。百手の視界から彼らの姿が外れると、百手は動きを止めて周囲の様子を窺い始めた。


「何だろう……動いているものが全てがエミリーに見えるのかな?」とキースは冷静であった。


 ——一瞬でも視界から外れると認識できなくなる?


 不可解極まりない。


「どうでもいいさ。俺の腰袋に変化の護符が入ってる。キース。お前、今からエミリーなッ!」


「何言ってんのさッ!お馬鹿なのッ!?」


「確実に丘の上に誘導するんだよ」


 そう言うや否やカネヒラは龍馬を走らせる。早く変化しろとキースを急かせつつ、遠隔通信の魔道具を起動して命令を発した。


『ドナルド。全員退避。丘から離れろ!』


『承知!』


 ドナルドが声が低く響く。彼は間髪入れずに戦場に残っていた魔女の傭兵団を率いて撤退を開始した。

 大型の魔物を狩るには手数が必要にも関わらず、カネヒラは、名うての魔物狩りのドナルド、勇者にして神聖魔法の使い手のスティーブ、そして魔女の傭兵団の古兵たちを撤退させると言った。キースは己の耳と目を疑い、思わず尋ねた。


「で、どうするの?」


「吹っ飛ばす」


 見えていないが、キースはカネヒラが今、嫌味な笑顔を浮かべているに違いないと思った。


「いや、それ、ダメなヤツ。汚染源がばら撒かれる」


 ——あゝ、そう言えばそうだ。このおっさんは面倒事に巻き込まれると力技に走るんだ。


「百手の暴走を止めるのが先だ」


 キースは今更ながら呆れる。彼は仕方なく変化の護符を使い、エミリー・ローレンの姿へと変じた。腰骨のあたりから荊棘の蔓のような黒い触手が伸びる。濡羽色の長い髪の毛が広がり、肌の露出が広い皮鎧装備となった。


 キースの変化した姿を見咎めると、百手は不快な咆哮をあげながらカネヒラとキースを追い駆ける。


「後のことも少しは考えてッ!」


「文句ならコーニア一族に言えッ!」



もとを抜き源を塞ぐか、或いは薪を抽きてたぎりを止む


 龍馬が跳ね上がるようにエリィードゥの丘の平頂に到着した。さらに端から中央へと並足で進んで振り返り停止する。暫くして、巨大な腕がズンと音を立て振り下されると、巨体をずるずると引きずり、百手が姿を現した。


「少しはご奉仕サービスしてやれよ!」


「何でさ!?」


「エミリー、エミリーってエラく興奮しているだろ」とカネヒラが無駄口を重ねる。


「変化の護符は人や魔物の感知を誑かすだけ。実態が変わるわけ——」


 カネヒラがウネウネと伸びている荊棘を指先でトントンと触れると、キースは小さく喘ぎ声をあげた。


「変わってるだろ」


「——っ!」


 キースは口を押さえてバシバシとカネヒラの背中を叩いた。彼は冒険者組合長キルマス謹製だぜと薄笑いを浮かべた。


「頭おかしくなりそう……」とキース。今更である。


「クウェーッ!!」


 二人の狂言回しを嗜めるように龍馬が百手に威嚇の咆哮を上げる。カネヒラは、ぽんぽんと龍馬の首を悪かったなと言いながら軽く叩き、落ち着かせる。百手の動きが時間経過で悪化していると気づいていた所為で、彼には悪い意味で余裕が生まれていた。


「今のキースならが使えるぞ。ま、本物に比べると八割ってところだがな……」


「使い方なんて知ら……、えッ、何で分かるの——」


 キースが戸惑っている暇もなく、光を吸い込む黒い影が地中から無数に伸び出ると、百手に絡みつき、動きを止めることに成功した。


「足止め、お見事!」


 カネヒラは腰に下げた雑納から小さな黒い正二十面体イコサヘドロンの魔道具を取り出して起動させると、直ぐに空を見上げて叫んだ。


「D.E.ッ!ぶちかませッ!!」


『ほーい』


 キースとカネヒラの脳裏に気の抜けたような返事が響く。


 カネヒラの叫びとは裏腹に虚空の娘にして魔女の娘から放たれた魔術は、極めて細い赤色の一本の光線。それは高高度から瞬時に地上に届く。数拍の後にエリィードゥの丘に生じた魔力爆発は凄まじく、轟音と衝撃波が周囲を吹き飛ばす。


 土石が空中から降り注き、土埃が視界を塞ぎ、呼吸を困難にする。


 キースとカネヒラは何事もなかったように龍馬にまたがってそのばに留まっていた。爆発前に起動させた正二十面体イコサヘドロンの魔道具による魔力結界に守られている。彼らの龍馬は姿勢を低く周囲への警戒を解かない。


「ねぇ……、魔力爆縮からの衝撃波は派手だけど、深層の魔物に効果あるの?」


「魔物氾濫でも使う手だ。期待してもいいだろう……」


 熱せられた大地がジリジリと音をたてる。熱風が渦巻き、深層の魔物の肉が焼ける匂い。巨大だった百手の体は粉砕されて周囲に飛び散っていた。

 

「ねぇ……、あれ、蠢きながら集まってきてるんだけど」


「あー……、熱が足りなかったようだな」


「どーすんのさ」


 さて、どうしたものかと悩んでいると、キースとカネヒラの脳裏に虚空の娘にして魔女の娘ドロシア=エレノアの期待に満ち満ちた声音が届く。


『流星鎚で消滅させようか?』


「遠慮するぜ」


 そこでカネヒラの顳顬に唐突に痛みが走る。

 

『あはははははーっ』


 続けて脳裏に虚空の娘とは別の声が響いた。カネヒラは嫌そうに顔を顰める。笑い声の主が誰なのか分かるからだ。


『あーちゃんをどーーーーん』


 瞬時に丘の頂から天空を貫く光の柱が立ち昇る。膨大な神気が衝撃波を伴って周囲に広がり呪因を吹き飛ばす。


「何ッ?」


 キースはその光と魔力の流れに覚えがあった。


 黒百合の聖女の祝福が大波が広がるようにエリィードゥの地を瞬く間もなく覆い尽くす。黒く粘つく百手の残滓がじわりと白く灰化して、空中に舞い上がる。戦場が聖気に包まれた。命を失い倒れ伏した帝国の将兵たちが煌めきとなって蒼天に消えて逝く。


「黒百合の聖女様……」


 何者かの呟きが、静寂の中、遠くまで伝わる。呆然と立ち尽くしていた敗残兵たちが次々に正気を取り戻した。


「聖女様に栄光あれ!」


 帝国兵たちが賛辞の声を上げ、丘の上に佇む黒百合の聖女に一斉に跪いた。半透明で白く輝く希求の娘にして魔女の娘が黒百合の聖女を包み込むように浮いている。


「最果ての迷宮主かよ……って、キース!何処に行くつもりだ?」


「何処って、黒百合様の元に決まってるじゃない」


 キースは、お座なりに返しながら己の胸元に貼り付けた変化の護符を剥がして、弾むように黒百合の元に駆け寄って行く。


 あの神気は強すぎて常人には毒だろうとカネヒラは思うも口にすることはなかった。過度に浄化されていようとも三聖女の加護持ちであるキースにとっては心地よい安らぎの空間だ。それにどうやら希求の娘にして魔女の娘が連れてきたのは黒百合の聖女ただ一人であった。護衛の騎士たちは、最果ての迷宮入り口に置き去りにされたのであろう。

 不測の事態など希求の娘の庇護下で生じるはずも無いが、形だけでも護衛の代わりとなるキースを侍らせるべきだ。そう考えると光輝く黒百合の聖女とキースの背中から視線をそらした。


「あれが最果ての迷宮の主か?」


 いつの間にかカネヒラの傍にドナルドがいる。


「ああ、厄介な魔女の娘さ」


「厄介じゃない魔女の娘っているのか?」


 複雑な表情を浮かべながらドナルドを暫し見つめてから丘の上に視線を戻して口を開く。


「いないな……」


 カネヒラは黒百合の聖女と互いの両手を絡めるキースの姿をただ見守っていた。


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