第7話 ~真~

僕は野良だ


好きに眠る

好きに歩く


ついこの間

主様の所へ遊びに行った

いつもの様に手土産を咥えて

ガラス窓の前でご挨拶


しようと思ったら


机に向かって

いつになく真剣な顔


え?どしたの?

いつもはゴロゴロ

常に怠惰な主様

え、どしたの?


遅れて、鳴いてご挨拶

気付いた主様が

窓を開けてくれた


「おー、来たか」

「今な、楽しくてさ」

「いやぁ難しい」

「でも良いな!」


パソコンの画面に

数字が並んでる


主様は僕を

机の空きスペースに乗せてから

何か並んでる文字を

指さしてる


「分かるようになってくると楽しいぞ!」

へぇー・・・

ほぇー・・・

(˙꒳​˙ )???


カチャカチャ動く画面の数字

線みたいなのもある


むむむ・・・

わかんない・・・

そもそも 猫である僕に

なんで説明するのかな・・・


けど、分かることがひとつある

主様がとても楽しそう


主様はたまに

お仕事で外に出るけど

それ以外は大体

つまらなそうにしてる


それなのに

今はとても楽しそう


主様が真剣なのが

僕はとても嬉しいんだ

胸のあたりがなんだか

フワフワポカポカする


そんな主様の傍で

僕は丸くなって

ウトウトするのが

とても幸せ


カタカタとパソコンをいじる主様

丸くなって眠る僕

ずっとこのままだと

嬉しいのになぁ


僕は黒猫だ


幸運を持ってこれる


さて、主様のしていることに

僕は幸運になれるかな?


キーボードを

ペシってしてやろうか

(ΦωΦ)フフフ…

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