第74話 美女二人と愛の営み

 OJTは社員が四苦八苦しながらも徐々に新しい考え方に馴染んできているようだ。


「ソニアさんとローレンさんが手伝ってくれて、メイドの皆さんも親身になって指導してくれているので、みんな必死になって覚えてくれてます。

 この調子だとオープンまでには、一通り覚えられると思います」とサクラが報告した。


「オレは、その間不在にするけど、よろしく頼むね」


 その他にサクラからは、下記のことが報告された。

 従業員宿舎が完成し、社員が入居したこと。

 クレア・エステックが選んだ土産物サンプルが到着したので、それを見ながら店頭に並べる土産物を選定したこと。

 アイスクリームメーカーとジェラートフリーザーが届き、ソニアに頼んで4種類のアイスを試作し、バニラ、チョコレート、マンゴー、イチゴの4種類に決定したことなどが報告された。


 その夜、オレが部屋で寝る準備をしていると

「カイト~、起きてる?」とアスナが入ってきた。

 

 アスナは、やる気満々という感じで目が輝いている。

「しばらく私を放っといたんだから、今夜はその穴埋めをしてもらうわよ。

 それにまた暫く居ないし、その分も前倒ししてもらうわ」


 するとまたドアがノックされ、サクラが入ってきた。

「あ、アスナさん、いらっしゃったのですね、じゃあ私は遠慮しますね」と言って自分の部屋へ戻ろうとするところをアスナが引き止める。


「サクラさん、帰らなくてもいいのよ、今日は3人で楽しみましょ」

 そう言ってアスナはサクラを手招きした。


「カイトも3人の方がいいんでしょ」


「2人がいいなら、オレが反対する訳ないだろ」

 英知の指輪のスキル『魅了』の効果とは言え、こんな美女が2人もオレの相手をしてくれるのだ、断る理由わけがない。


 交渉が成立し、今日も愛の交流戦が開催されることとなった。

「今日はペントハウスがいいわ」


「私はどこでもいいです」とサクラ。


「それじゃあ、ジャグジーに入りながら、ゆっくりと交流を深めようか」

 そう言ってオレはジャグジーにお湯を張った。


 オレは美女2人を伴って湯船に浸かった。

 今日は新月で月は見えないが、代わりに満天の星空が綺麗だ。


 サクラが気を利かせてスパークリングワインを持ってきてくれた。

 アスナとサクラのグラスにスパークリングワインを注ぐ。

 オレは両側に美女をはべらせ、アスナから口移しでワインを飲ませてもらう。

 これぞ究極の贅沢と言うものだろう。


 オレがワインを飲み干しても、アスナの唇はオレの唇から離れない。

 体を密着させ、ピチャピチャと音を立てながら、舌を絡ませ合う。


「今度はわたしの番です」とサクラがオレにワインを飲ませてくれる。

 甘美なサクラの女の匂いで頭がクラクラする。


 目を下に向けると左右には、たわわに実った4つの果実が視界に入り、いやが応でもオレの男の本能を刺激する。

 背中から回したオレの両のてのひらで、その果実の柔らかな感触を確かめる。

 2人の微妙に違う乳房の感触を、しばし楽しむ。


 その間にもアスナはオレの下半身を刺激した。

 サクラは上半身担当、アスナは下半身担当と実に素晴らしいコンビネーションだ。


 サクラもアスナも髪を頭の上でまとめ、頬を上気じょうきさせピンク色に染まってきた。


「いい感じに温まったし、エンジンも掛かってきたから、ベッドへ行こうか」

 オレは彼女たちを主戦場へいざなった。


 バスタオルで水気を拭き、グラスで水を1杯飲み干し、ベッドの上で待ち構えるアスナとサクラの元へ向う。


 最初は彼女たちの攻撃に身を任せ、好きなように攻めさせた。

 今度はアスナが上で、サクラが下の担当だ。


 サクラも日に日に上達し、この前まで男性経験が無かったとは思えないくらいにオレの気持良いポイントをわきまえている。


 ♡ ♡ ♡ ♡ ♡


 暫くしてオレの準備が整ったのを見るとサクラはこう言った。

「アスナさん、お先にどうぞ」

 サクラは最近ご無沙汰のアスナに気を使った。


「サクラさん、ありがとう、カイトの一番いただくわね」


 ♡ ♡ ♡ ♡ ♡


 「あんっ、カイトの…、スゴく気持いい…」

 アスナは暫くぶりの快感を味わうようにゆっくりと腰を振り、小さく喘いだ。

 その動きは徐々に速くなり、アスナは大ぶりの乳房と背中までの長い髪を上下に揺らし、激しく腰を打ち付けながら、性の快楽に身を任せた。

 大きな快感の波が何度も押し寄せ、アスナがオレの上で痙攣した。

 やがてアスナとオレは同時にピークに達し果てた。

 そのまま暫くその余韻を楽しんだ。


 黙ってそれを眺めていたサクラが言う。

「今度は、わたしの番ですね」


 アスナはオレから離れて、今度は観戦者となる。

 オレとアスナの営みを間近で見ていたサクラの準備は既に整っていた。

 考えるまでもなく、この戦いは圧倒的にオレが不利だ。

 彼女たちには休む時間があるのだが、オレにはその暇もない。

 果たして何回戦まであるのか、完全な体力勝負だ。


 しかし、オレを甘く見ては行けない。

 今のオレは、中身は30歳だが、体は18歳なのだから精力は有り余っているのだ。


 オレは、サクラに優しく刺激され回復して行った。

「カイトさま、そろそろ宜しいですか?」


「サクラ、おいで」


 ♡ ♡ ♡ ♡ ♡


 サクラとベッドを共にするのは、これで何度目になるだろう。

 毎日一緒に寝て、ほぼ毎晩しているので既にアスナよりも回数が多くなっているのだ。

 アスナとオレの体の相性は良い方だと思うが、サクラとは更に相性が良いと思う。

 毎日しても飽きないと言うか、新たな発見があるのだ。


 サクラは前後に腰を振り、その度に大きな胸が上下に揺れ、ハイポジションで結んだポニーテールの黒髪を左右に揺らし、声を上げてあえいでいた。

 ポニーテールフェチのオレにとっては至高の眺めだ。

 オレはその素晴らしい眺めに興奮し、サクラに合わせるかのように下から突き上げた。

 激しい動きで2人の汗がベッドを濡らし、幾度となく快感が全身を駆け巡る。

 やがて終局が近づき、オレはサクラを抱き寄せ、同時にピークに達した。


「次はわたしの番よ」


「アスナ、ちょっと休ませてくれ」

 流石のオレも体力が持たない。


「しょうが無いわねぇ、それじゃ5分休憩ね」

 そう言ってアスナはオレに水を持ってきてくれた。

「汗掻いたから、水分補給しなきゃね」とオレにウィンクする。


「ありがとう、もう喉カラカラだよ」と言いながらオレは一気に水を飲み干す。

 全裸のまま隣で甲斐甲斐しくしてくれるアスナの均整の取れた美しい体を見ていると、オレの下半身はまた元気を取り戻してきた。


 その合間にオレが休憩しているとアスナの厳しい言葉が飛ぶ。

「カイト、今日のノルマは、あと4回ずつね」


「そんなの無理、オレを殺す気か」

 そう言いながらも、深夜遅くまで、オレはノルマの10回をクリアしてしまうのであった。


 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 次の朝、目が覚めると既に二人とも部屋におらず、オレ1人が部屋に取り残されていた。


 オレは森の湯で朝風呂を浴びて、メインダイニングに行くとアスナとサクラはビジネススーツ姿でビシッと決めて2人仲良く食事を取っていた。


 オレが近づいていくとアスナが隣の席に手招きした。

「カイト、お早う、昨日はお疲れさま」とアスナがニヤニヤしている。

「カイトさま、お早うございます、昨日はお疲れさまでした」とサクラが爽やかな笑顔で言う。


「ホント、昨日は疲れた、お陰で腰が痛いよ」とオレが弱音を吐く。


「アレくらいで弱音を吐くなんて、そんな体力じゃ旅に行くなんて無理よ」とアスナが笑った。


 朝食が終わりラウンジでお茶を飲んでいると、エントランスホールの方から声がした。

「お早うございます、異世界宅配便で~す。

 ハヤミ・カイト様にお届けものです」

 オレが行くと、既に顔馴染かおなじみになった異世界宅配便の配達員パルム・シントラが待っていた。


「ハヤミ様、いつもご利用ありがとうございます。

 こちらにサインをお願いします」と差し出された伝票にサインする。


「ありがとうございます。

 この箱に飛行船のキーと説明書、こちらの箱に指輪が入ってます」と2つの小さめのダンボールを渡された。


「飛行船は外に置いてありますので、あとでご確認下さい」

 そう言ってパルム・シントラは音もなく帰って行った。

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