アル兄様と…… ①魔法
朝、起きると隣にはアル兄様がいた。昨夜はヴィー兄様と一緒に寝たので心臓が飛び出るかと思った。
「うーん。あ、おはよう、ルーク。今日、ヴィー兄様は訓練があるからな。俺と一緒だ。よろしくな。」
僕が頷くと、アル兄様が抱っこしてくれた。そのまま2人で食堂へ向かい、朝食を済ませる。
「さて、何やりたい?」
アル兄様に聞かれて少し考える。最近は戦闘をしていなかったから、身体が訛っている気がする。エド先生のおかげで体調はいいし、ちょっとなら身体を動かしても大丈夫かな。
「ま、ほう、使い、たい。」
「魔法か~。あんまり無理はしないほうがいいんだけど。まあでも、動かな過ぎも良くないし、、俺が止めたらちゃんと休めよ?」
こくりと頷くと、訓練場に案内してくれた。この家の人はみんな魔力量が多くて危ないため、家で訓練するときはいつも此処を使っているらしい。
「取り敢えず、、ルークの属性は?」
「全、属性。」
「は?それ、知ってる人はどれくらい?」
「誰も、知ら、ない。言って、ない。」
「ならいいけど、、今までどうしてた訳?」
「水、光、に、して、た。」
魔法には主属性と副属性がある。主属性は火、水、木、土、風、光、闇の7つ。そこから更に枝別れしたのが副属性。水だったら氷、癒し、とかだ。僕の場合はシスターが教えてくれてたから、ほぼ全部使える。でも、主属性は1人2つが一般的。目立ちたくなかったし、シスターに止められたので、人前では使わないようにしてた。
「俺に言ってよかったの?」
「??」
「俺がルークの事利用するとか、思わなかった?」
「する、の?」
「しないけど、、、」
「アル、兄様、暖かい。大丈夫。」
「うーん。エドさんの薬飲んでも言葉たどたどしいけど、まだ話しにくい?」
「顎、疲れる。」
エド先生の薬はよく効いてる。身体の怠さもなくなってきたし、喉のもがもがもほとんどない。ただ、まともに喋ってなさ過ぎて少しでも話すと、顎が動かしにくくなる。そのうち慣れれたらいいんだけど。
「なるほど。じゃあ、顎を鍛えるようにするか。これから、食事に噛みごたえのあるもの出して貰うようにするから、なるべく食べろよ。」
「は、い。」
「話も終わったし、魔法の練習するかー。ちなみに、俺の属性は火と土だ。」
凄くイメージ通り。元気溌剌!っていう感じがするし。
「先ずはレベルの確認からだな。的に向かって自分なりの魔法を放ってくれ。」
そう言いながら、アル兄様が的に向かって火の玉を放つ。こんな風にやれってことだろう。
僕は水の玉をイメージして、的に向かって放つ。ちゃんと的に命中し、的が砕けた。
「威力もコントロールも申し分ないな。ここなら、俺ら家族以外入ってこないし、自由に魔法を使っていいぞ。」
僕は頷き、魔法を展開する。その後も沢山の魔法を放った。
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