第58話 『ドラノベ』向け異世界転生のあらすじ案

仮題:

『孫子の兵法』オタクの女子高生が異世界転生!軍師に成り上がって大陸制覇を目指します!




 雷に撃たれて気を失った異世界人の女子ラクタルは、過去世である現実世界の記憶を取り戻す。それは『孫子の兵法』に心酔していたテツカの記憶だった。

 蘇った『孫子の兵法』の知識を武器に、まずは志願兵として帝国軍に入隊する。

 魔法が飛び交う戦場で立ちすくむラクタル。しかし対する異民族軍の陣形にわずかな綻びを見出し、近くの兵士を焚き付けてともに躍り出て一気に突き崩した。その勇敢さから小隊長の辞令を受ける。ただの少女なので剣の腕はからっきしで、魔法も使えない。戦場では自力で身を守る術がないため、小隊一の剣士に護衛を任せた。

 次の異民族軍との戦いでも活躍したラクタルは中隊長へ昇進したが、謎の人物から襲撃を受けた。襲撃犯を捕まえて真相を問いただすとアンジェント侯爵が糸を引いているとわかった。侯爵は息子と結婚してくれれば子爵位を授けるからと命乞いした。あって困るものでもないのでそれで手打ちをして子爵となる。婚約は留保しておく。

 異民族軍が攻めてきた隣国から救助要請が帝国に届いた。ラクタル他四中隊が撃破を任されたが、ラクタルは異民族の本拠地を攻めるよう主張した。しかしふたつの中隊は隣国へと向かってしまう。ラクタル中隊たちが本拠地を攻めようとしていることで、異民族軍は反転してラクタル中隊たちを撃破しようと先を急いだ。ラクタルたちはたっぷりの休養と食事で腹を満たした。急いで引き返してくる異民族軍を疲れて飢えているため、ラクタル中隊たちの敵ではなかった。そこに隣国へ向かった二中隊が後れて駆けつける。軍功第一を問われて、隣国へ赴いた二中隊の隊長が手を挙げたが、軍官吏はラクタルの手腕を高く評価した。大隊長への昇進と世継ぎのいなかったイーベル伯爵号を授与された。これにより侯爵の子息と結婚せずともよくなった。

 イーベル伯爵の旧邸を下賜され、ひとりで屋敷を見てまわっていたところ、隠し部屋を発見する。そこで前伯爵の日記と「禁忌の呪文」である「異世界転生」の書物を手に入れた。そう、テツカがこの世界に転生したのは、今は亡きイーベル伯爵の手によるのである。

 異民族を焚き付けていた巨大国家が帝国へ攻め寄せようとしていた。迎撃はアンジェント侯爵に奪われた。しかし彼は手玉に取られて捕虜となってしまう。

 彼の上官であるパイアル公爵が軍事的勝利をもってアンジェント侯爵以下の貴族を救い出そうとする。ラクタルも参謀として従軍することとなったが、パイアル公爵が指示に従わず窮地に陥ってしまう。一計を案じて包囲網を突破するが、パイアル公爵が負傷して兵権をラクタルが引き継ぐこととなった。『孫子の兵法』を駆使して大規模戦闘に挑むこととなる。

 果たしてラクタルは巨大国家を打ち倒し、大陸で覇を唱えることができるのか。

 そしてイーベル伯爵が遺した巨大国家の秘密とはなんなのか。


 農家の娘から帝国の軍師へと成り上がるひとりの少女の物語、ここに開幕。



 ◇◇◇


 とまあこんな感じで、異世界転生の謎は半分くらいで解けて、後は異世界ファンタジーの大規模戦闘全開の予定です。

 「異世界転生」だと「勇者もの」がテンプレートなのですが、それだと差別化できないので、「異世界転生」しながらも「軍師」として活躍するようにしてみました。「軍師」なら女子高生でもなんとかなりそうですしね。



 ご意見がございましたら、ぜひともコメントをお書きいただけたらと存じます。



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