第6話 闇の精霊の扱いが雑な件について
鈴蘭騒動が一段落つき、夕飯はダンが母に特製メニューを出してなかなか好評でした。母も微量とはいえ運動したせいか普段より食べていた。この調子で母を健康にしよう。
明日は父に会うためにマーサ早く起こしてと頼んだからサッサと寝ようと布団に潜り込んだ。
天井の辺りに何か気配がする。黒い暗い闇の塊が見える。
「小さき姫よ、我に名をつける栄誉をやろう」
「いらない」
私はなんとなく朝の兄とのやり取りを思い出し、私達って似た者兄妹かもと思いつつ寝返りをうった。
「は?」
背中にはナニカがいるがシカトである。私は寝る。昼寝してない3歳の身体は思ったより疲れていたらしくすぐ睡魔が訪れ…
「いやいやいやいや、待て!寝るなぁぁぁ!!」
睡魔さんがうるさいナニカに追い出されました。
「や。ねむい」
「いやいやいやいや、だから寝るか?」
「うん」
寝るよ。3歳児だもん。睡眠時間大事だもん。眠いし。
「我が誰かとか…」
「どうでもいい」
しまいにはナニカは部屋の隅で多分体育座りでブツブツ言い始めた。
「いいノ?闇のすごく高位な精霊だヨ?」
スイがこそっと聞いてきた。実は一緒に寝てました。
「うん。にがおもい」
あの闇の塊は悪役令嬢ロザリアの精霊にしてパートナー。なので悪役令嬢回避のためにも関わりたくありません。あと、もしかしたらあの精霊のせいで闇以外の加護貰えなかったんじゃないかなーと思ってみたり。
ヒロインの精霊眼っていうチートがあるんだけど、相性がいい精霊や他人と縁を結びたい精霊が見えるまたは感じる能力。どうやら私にもあるらしく、私は精霊の加護を得やすいらしい。
「そっカ」
「待て待て貴様、諦めるのが早過ぎないか!?姫の第1精霊の座を奪ったばかりか我の邪魔を「ライト」
まばゆい閃光が部屋を照らした。
「ぎゃぁぁぁぁ!」
「スイいじめんな。かえれ。うるさい。ねむい」
のたうちまわる闇の塊を無視して防音結界をはり、私は眠った。
なんか結界をガンガンしてたみたいだが防音だからほとんど聞こえず、私は熟睡した。しかし高位精霊でも破れない結界とか、自分のチートぶりを朝起きてから感じました。うん。仕方ないよね。眠いと色々どーでもよくなるよね。
闇の塊は朝になったら消えてました。お日様が出てる時間は苦手だったかもしれません。うろ覚えだけど。
しかし毎晩来ると面倒…いや、防音結界があるか。防音結界の練習をコッソリしようと思った朝でした。
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