第23話 ピノラを迎えに

 キャドリーさんとの取引が完了した後、俺はその日のうちにサンティカを出られるよう、準備のために自宅へ戻った。

 この2ヶ月半もの間、この日をどれほど待ち侘びた事か。

 俺は早る気持ちを必死に抑えつつ、自宅へと向かう。

 と、郊外にある橋を渡ろうとしたところ、自宅の前に馬車が停泊しているのが見えた。

 馬車のすぐ前には、人馬獣人ケンタウロス族と思われる大きな人影が2つ。

 初めは来客かと思ったが……どうやら、そういった訳では無さそうだ。

 馬車はあるものの、誰も降りてくる気配が無い。



「あ、あの……うちに何か御用で?」


「おぉっ! アレン=モルダン様ですね! お待ちしておりました! 私どもは、サンティカ商業組合の『運び手』でございます。組合からの依頼により、これより御身をヴェセットまでお送り致します!」


「え、えぇぇっ!?」



 俺が自宅前で声をかけるなり、銀色に輝く装具を身に纏った筋骨隆々の人馬獣人ケンタウロス族の女性が声高に叫ぶ。

 何とキャドリーさんが個人用の馬車を手配してくれていたのだ。

 引き手の女性から聞いた話では、『100万を超えるお金を運ぶのでしたら必要かと思い、ご自宅に伺うよう手配致しました』との事。

 まぁ俺個人のために手配してくれたという訳ではなく、商業組合の荷物をヴェセットまで運ぶ用事があるので、ついでに乗せて行ってくれるだけなのだが……そうであっても非常に有り難い。

 屈強な人馬獣人ケンタウロス族2人がかりで引くような頑丈な木枠に、通商用の広々とした幌付き荷台、さらに後続の護衛車までついた馬車なんて一般市民では目にする機会さえなかなか無いものだ。

 往路だけの都合となるが、十分過ぎる。


 荷台の片隅には横になれるスペースもあり、睡眠をとっている間も走り続けてくれるおかげで、翌日の昼にはヴェセットに到着してしまった。

 もはや見慣れた景色となりつつあるヴェセットの馬車駅の前で、俺は幌付きの荷台後方から降りる。



「こんなに早く到着できるなんて、何とお礼を申し上げたら良いのか……本当にありがとうございます」



 荷下ろしをするためにハーネスを外している2人の人馬獣人ケンタウロス族に礼を伝えた。



「いいえ、これが私どもの仕事ですから!」


「ええ、それにキャドリー理事より直々に『今回お乗せする方は近く大きなお取引先様になるかも知れない方なので、絶対に失礼の無いよう』と仰せ付かりましたので!」



 な、なんと……。

 最上級の敬礼と共にこんな事を言われてしまっては、恐縮してしまう。

 期待に沿えられるよう尽力しなければ。

 人馬獣人ケンタウロス族と護衛兵たちに深々と頭を下げると、俺は馬車駅を離れた。

 さて、シュトルさんの家に向かわなければ……と数歩踏み出したところ、後ろから声を掛けられる。



「あんた……ピノラちゃんの訓練士トレーナーさんだよな?」


「えっ?」



 唐突に掛けられた男性の声。

 振り返るとそこには、大きな紙袋を抱えた髭面の大男がいた。

 そのあまりの迫力ある風貌に思わず半身を引いてしまったが……この人、見覚えがあるぞ。



「ああ、やっぱりそうだ。いきなりすまねぇな。ホラ、2ヶ月前にピノラちゃんと一緒に、うちのアップルケーキを食って行ってくれたでしょ?」


「え……あっ! あのカフェのシェフでしたか!」



 そうだ、思い出した。

 2ヶ月前に初めてヴェセットを訪れた際にお邪魔した、アップルステーキのあるカフェの店主だ。

 あの時はコック服に身を包んでいたが、今日は船員を思わせるような厚手のズボンを履いた格好だったので気が付かなかった。

 ただでさえがたいの良い店主ではあるが、今日の服装は一段と迫力がある。

 ……申し訳ない事だが、人相といい体格といい、とてもあの甘く芳醇なアップルステーキを作っている料理人だとは思えない。



「さっき人馬獣人ケンタウロス族の馬車から降りてくるのが見えて、もしかしてと思ったんだよ。あんなデカい馬車を都合つけるなんて、訓練士トレーナーさんってのはやっぱりすげぇんだなあ。今日もサンティカから? ああ、もしかしてシュトルのところにいるピノラちゃんを迎えに来たんですかい?」


「うぇっ!? え、は、あ、その…………」



 話し始めたのも束の間、唐突にピノラの所在を言い当てられ、俺はうっ、と言葉に詰まってしまった。

 全くもってその通りなのだが……俺がピノラをシュトルさんの元に預けて労働に勤しんでいる事は極力内密にしてきたはず。

 闘技会グラディアの協会にバレると色々面倒なので、徹底してきたつもりなのだが……なぜ、たった一度しか会った事のないはずのカフェの店主が知っているのか。


 返答に困っていると、俺の顔を覗き込んでいた店主が見かねて口を開いた。



「おぉ? 何だい、違うのか?」


「い、いえ、その通りなんですが……な、何故知ってるんですか? 一応ですが、俺がピノラをシュトルさんのところに預けているのは内緒にしていたんですよ」


「ありゃ、そうだったのか? だが、そうは言ってもこの辺の連中は、ピノラちゃんがシュトルの爺さんのところにいるのは殆ど全員知ってるぞ?」


「え、えぇぇ…………?」



 何てこった……。

 サンティカの中央診療所で働いているうちは上手く隠せていると思っていたのだが、ヴェセットではもはや周知の事実だったのか?

 どうしてそんな事に……。

 あからさまに狼狽うろたえる俺に向かって、店主は衝撃の事実を話す。



「えーって言われてもなぁ……だってピノラちゃん、シュトルの爺さんと一緒に週に2、3回は山から降りてきて街中で一緒に買い物してるしなぁ」



 シュ、シュトルさぁぁぁぁん…………

 俺は思わず心の中でシュトルさんの名前を叫び、力無く天を仰いだ。

 ……いや、仕方のない事なのだろう。

 お世辞にも健康体とは言えない初老のシュトルさんが、ピノラの食事に必要なものを買い揃えたあと、ひとりであの山間やまあいの自宅まで荷物を運べるとは思えない。

 そうなれば当然、ピノラと一緒に食材の買い出しなどをしていたのだろうが……。


 神妙な面持ちで固まってしまった俺を見て、カフェの店主は首を傾げながら問いかける。



「よく解らんが、これからシュトルの所に行くんだろう? だったら、俺も用事があるからご一緒しても良いかい?」


「えっ? は、はい、もちろんです。」


「すまないね、それじゃ行こうか!」



 言うが早いか、店主はその風貌にたがわず健脚ぶりを発揮し、ずんずんと前を歩いて行く。

 いや、広い背中が逞しい。

 しかし俺はその後姿に、どこか違和感を覚えた。

 確か最初にこのヴェセットを訪れた時……この店主も含めた街の人たちは、シュトルさんの事を『百害あって一利なし』と称するほどに嫌悪していたと思ったのだが。

 それがどういう訳か、まるで自ら進んでシュトルさんの家に行くかのような雰囲気である。

 陽気に鼻歌を歌いながら歩いているような有様だ。


 俺は訝しげな表情を振り払い、道ゆく店主の横に並ぶようにして歩いた。

 道中は店主とたわいも無い話をしながら山道を進んでいたのだが、やはり店主はあれほど毛嫌いをしていたシュトルさんの家へ向かっているとは思えないような口調だった。


 そして俺の違和感は、シュトルさんの家に到着して更に増すこととなる。




 ◆ ◆ ◆  




「おっ、見えてきたな」



 しばらくの間、店主と並んでオール樹の生い茂る山道を進むと、前方にシュトルさんの家が見えてきた。

 相変わらず森の中にぽつんと立つ一軒家……のはずだが、どうにも様子がおかしい。



「ど、どうしたんでしょう……? 何だか、人がたくさん居ませんか?」


「ああ、ありゃあ仕立て屋のマリリエさんと、木工屋のグーコだな。雑貨屋のパピルカのとこの娘さんも居るぞ」



 何と、人気ひとけの無いオール樹の森の中にひっそりと建っているはずのシュトルさんの家の周囲で、たくさんの人が動いていた。

 一体何があったのだろうか。

 まさか、シュトルさんがトラブルに巻き込まれたのか……?

 などと一瞬、不安がぎったものの……どうやらそういった雰囲気ではない。


 家の周囲にいる人々は、皆それぞれせわしなく作業をしているように見える。

 ある人は大きな箒を持ってシュトルさんの家の周囲に散らばった枯葉を掃除しており、またある人は壊れかけていたはずの玄関扉を外して、新品と思しきものと交換している。

 屋根の上に登り、長年積もった落ち葉を丁寧に落としている人、割れた窓のガラスを交換している人、壁のツタを剥がして塗料を塗り直している人までいる有様だ。

 まるで全員が、シュトルさんの家を綺麗にしているかのような…………?



「おおい! そこまでやってくれなくったって良いって……! 別に困っちゃいなかったんだからよぉ!」


「何言ってんだ! 窓を割れたまま放っておく奴があるかっ! 直してやるって言ってんだから、黙ってやらせとけ!」


「シュトルの旦那ぁ〜、裏の川のところにあったバケツ、穴が開きそうだったから新しいのに取り替えておいたよ〜」


「だあああ! まだ壊れてた訳じゃねえんだから、そのままにしておいてくれてよぉ!」


「ふわぁぁ〜っ! キッチンがピカピカだーっ!」


「うふふ、これでもっと美味しい料理ができるわよ、ピノラちゃん!」




 家に近付くと、中から結構な数の声が聞こえてきた。

 何人かの人々の声の中に、シュトルさんとピノラの声がする。

 どうやら2人とも、家の中にいるようだ。



「シュトルさん!! ピノラっ!」



 俺は森の中にある訓練所に到着するなり、大きな声で2人の名前を呼んだ。

 間髪入れず、家の中から『ふぁっ!』と甲高い声が聞こえてくる。



「トレーナーだっ! トレーナぁぁぁぁああっ!!」



 真新しい扉を付けるために開け放たれていた玄関の奥から、長耳をぴんと立てたピノラが飛び出してきた。

 こんなに早く飛び出してくるという事は、俺が来るのを家の中でずっと待っていたのだろうか。

 玄関先に出た瞬間、ピノラは両足で地面を叩くように飛び跳ねると、一直線に俺に向かって飛んできた。

 1ヶ月前は受け止めきれずに後方へと吹っ飛ばされた俺だが……今度こそ受け止めてみせる。

 俺は両手を広げて身構え、同じく両手を突き出すようにして飛んできたピノラを抱き止めるように受け止めた。

 が、やはりピノラの跳躍速度は凄まじく……俺は後ろによろけると、尻餅をついてしまった。



「おっとっと…………!」


「えへへっ! トレーナー! トレーナぁぁぁっ!」



 座り込んだ俺の目の前で、屈託ない笑顔を向けるピノラを……俺は優しく撫でる。

 途端に、目を細めて恍惚とした表情でもたれ掛かってきた。



「はぁぁう〜〜〜〜っ…………!」


「ははは、ピノラ、迎えにきたぞ」


「うんっ! ずっと待ってたよっ、トレーナーっ! えへへへ…………!」



 ぐりぐりと長耳の付け根あたりを撫でられ、ピノラは嬉しそうに顔を綻ばせている。

 両足を俺の腰に回してがっちりと挟み込んでおり、しばらくは離れてくれそうにない。

 そんな俺の前に、あとから遅れてシュトルさんが出てきた。

 


「おおっ、来たかアレン! 今日来るってのは予定通りだが、まさかこんなに早く来るとはな!」


「えぇ、ちょっとした伝手つてで、商業組合の馬車に乗せて貰えたものですから……」


「は!? し、商業組合って……サンティカにあるでっかいアレか? お前、すげぇ伝手を持ってるんだな……」


「い、いえ、それより……一体どうしたんですか? 凄い数の人がいらっしゃいますけど」



 俺はシュトルさん越しに家を見渡しながら問いかける。

 すると、家の周囲に居た数人が俺に気付き近付いてきた。

 見るからに職人肌のお爺さんに、エプロンを着けた恰幅の良いご婦人だ。



「おっ! あんたがピノラちゃんの訓練士トレーナーさんかい?」


「は、はい、アレン=モルダンと申します」


「おぉ〜、若いってのは聞いてたけど、本当だねぇ。うちのバカ息子より若いんじゃないかい?」


「シュトルからあんたの話は聞いとるよ、若いのに大したもんじゃわい。可愛いピノラちゃんと、昼間からそんな風にべったりしとるなんて、若いってのはええのぉ、ほっほっほ」


「え゛っ!? あ、これは、その…………」



 両足を俺の腰に回したまま抱きついて離れないピノラを見て、窓ガラスを変える作業をしていたお爺さんは茶化すように笑った。

 隣のご婦人も「あらあらうふふ」と頬を赤らめながらチラチラとこちらを見ている。

 俺は自分の顔がだんだんと赤くなっていったのを自覚した。



「ピ、ピノラっ、あとでいっぱい抱っこしてやるから、今はちょっと離れて…………」


「えーーっ!? やだっ! やだーーっ! ピノラ、ずっとトレーナーのこと待ってたんだよっ!? 抱っこしてよーーっ!」



 まるで幼子おさなごのように叫びながら、ピノラはますます力強く俺の腰にしがみつく。

 俺が立ち上っても、そのままひっついて離れようとしない。

 まるでセミ蓑虫ミノムシだ。

 と言うか……この2ヶ月で鍛え上げられたのであろうピノラの脚力で挟まれた俺の骨盤が……ぐおぉぉっ、軋んでいる。



「うごごごごご…………シュ、シュトルさん。ピノラの脚力、だいぶ強くなりましたね…………」


「そうだが……なんつー方法で確認してんだ、アレン……」


「そ、それよりも、こちらの皆さんはどうされたんですか?」


「どうもこうも無ぇよぉ! お嬢ちゃんの訓練をしてたら、いきなりこいつらが押しかけてきてよぉ……『家が汚ねえから掃除させろ』とか言って、引っ掻き回してやがるんだよ!」



 叫びながら指をさすシュトルさんに対し、集まってきた人々は一斉に反論し始めた。



「はあ!? ちょいと、シュトルさん! そんな言い方は無いじゃないのさ! こんなきッたない家にしてたら、あんたは良くったってピノラちゃんが可哀想でしょうがあ!」


「まったくじゃ! 窓のガラスを割れたままにするなんて、恥を晒しとるようなもんじゃぞ! こっちはタダでやってやると言ってるんだから、大人しく『りふぉおむ』されてればええじゃろがい!」


「そうそう、屋根の上の落ち葉なんて、一体何年溜めてたのさって言いたいくらい積もってたよ……あのまま放っておいたら、屋根は腐るし、重みで家も歪むし、感謝くらいして欲しいもんだよね!」



 横並びになって詰め寄る人々に、シュトルさんはばつが悪いような顔をして後ずさる。

 良く言えば思い切りが良く豪快な、悪く言えば傍若無人なシュトルさんが、こんなに責め立てられるなんて珍しい光景だ。



「だぁぁ……わ、解った、解ったから……。すまなかった、今のは言い過ぎだ。か、感謝してる」


「ふんだっ! 初めからそうやって言や良いじゃないのさ!」


「素直じゃないのぉ〜、シュトルよ。まぁお前さんは、昔っからそんなんだったしのぉ」


「歳をとって足腰が弱った分、扱いやすくなったんだし、前よりマシなんじゃないかな、ははは」


「て、てめぇら、言いたい放題言いやがって…………」



 頭を抱えるシュトルさんだったが、そんな姿を見て俺はどこか可笑しくなってしまい、俺に抱きついたままのピノラと目を合わせて微笑んだ。

 皆の掃除のおかげか、後ろに見える邸宅は以前見た時と比べまるで別物のように綺麗になっている。

 外壁にへばりついていた植物のツタは取り除かれ、屋根に積もっていた数年分の落ち葉も完全に取り払われたおかげで、本来の壁や屋根の色が見える。

 塗装のはげていた玄関の木枠はオール材と思われる高級感のある新品の木材に変えられており、これから取り付けられるであろう新品の扉には、腐敗防止用のニスまで塗られている具合だ。

 わずかに見える裏手のデッキさえも、逞しい体つきの若い衆たちによって全ての木材が新品のように組み直されており、まるで貴族が持っている山林の別荘のような風格を漂わせている。


 人々に囲まれているシュトルさんを見たカフェの店主も、俺とピノラの顔を見て笑っていた。

 抱えていた紙袋を足元に置きながら、ぼそりと呟く。



「やれやれ、ヴェセットにはお節介焼きが多いねぇ。ま、かく言う俺も食料品を届けに来たんだけどな」


「そうなんですか?」


「ああ。シュトルがピノラちゃんを預かってると知ってからは、街の連中が『このままじゃピノラちゃんが可哀想だから、無理矢理にでも手伝おう』って言い始めてなあ。ま、シュトルは昔から意地っ張りだから、自分から『手伝ってくれ』なんて言えるような男じゃないしよ、こうやって皆で押しかけてやるくらいがちょうど良いのさ」

 


 店主の優しい声を聞き、俺は正面に向き直る。

 今のを聞いて、ようやく違和感が晴れた。


 2ヶ月前に初めて訪れた時は、あれ程まで嫌われていたシュトルさんだったのに

 今やこうして、街の人々に囲まれながら身の回りのお節介を焼かれているなんて。

 シュトルさん、何だかんだ言っても街の皆に愛されてるな。



「どれ、こいつもあんたにやるから使いな! いい匂いがするよぉ!」


「だぁぁ〜っ! ウチにはそんなモンいらねぇから! もうやめてくれよぉ!」



 ご婦人が、良い香りのする蝋燭キャンドルに火をつけようとしたところに、シュトルさんが大声を上げながら制止に入る。

 その様子を見ていた俺とピノラはついに笑いが堪えられなくなり、久しぶりに声を出して笑ってしまった。

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