第70話 寄り合い

たまたまの風に吹かれて

たまたまやってきた老紳士が

大きく目を見開いてあいづちを打ったり、

笑い合ったりしている

ただ、けっしてはみ出すことがなく

あまりに適度な距離なものだから

だれも聞けずじまいに終わってしまった


――失礼ですが、どちら様でしょうかと…

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